二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語(42)支援金が充てられた朝倉市立松末小学校体育館工事の重大疑惑

世界的な奉仕団体である『ライオンズクラブ』。その慈善運動は社会的に広く認知されている。ところがライオンズクラブの複数の会員から「福岡地区=337-A地区には問題がある」との情報が入ってきた。本来国際奉仕団体としての活動は名誉栄達ではなく、純粋な社会貢献にある。

ライオンズ国際協会337-A地区元ガバナー
二場安之氏

向井・二場体制での動き

 連載初期に、二場氏が「337-A地区」キャビネット時代に起きた九州北部豪雨において、甚大な被害を受けた福岡県朝倉市への支援について紹介した。そのことへの評価を述べていたが、取材を進めていくなかで「337-A地区」の支援金による同市内の公立学校施設の復旧工事に関する重大な疑惑が浮上した。最初に経緯を述べておきたい。

 「特筆すべきは、17年7月に発生した九州北部豪雨被災地への支援を、対策本部実行委員長として陣頭指揮を執ったことだろう。ライオンズクラブの活動での名誉ではなく、人として、真心をもって各被災地へ支援を行ったことが多くの評価を得た」

 既報『二場元ガバナーの権勢の栄枯盛衰物語(2)~ライオンズクラブの未来を考える』では、上記のように二場氏の活動を紹介した。2017年に発生し、福岡・大分両県を襲った九州北部豪雨では、土砂崩れや河川氾濫などにより、多くの死傷者、被災者が出て、家屋・建物の全壊・浸水が相次いだ。朝倉市などの農業地域では農作物への被害も甚大で、電気や水、道路などのインフラが崩壊した。

 この際、国内外の法人・団体・個人から多額の義援金や支援物資が相次いで被災地へ届けられた。ライオンズクラブも支援活動を展開し、ライオンズ国際協会の公式慈善団体であるLC国際財団(以下、LCIF)や国内のLCから災害への支援金が朝倉市を含む福岡県をエリアとするライオンズクラブ「337-A地区」に寄せられた。

 この時(2017-18)の地区ガバナー・向井健次氏を本部長とする九州北部豪雨災害の支援を目的とした対策本部が発足した。対策本部の実行委員長を務めたのが当時キャビネット幹事であった二場氏であった。

「2017年度」ライオンズクラブ「337-A地区」体制図

「337-A地区」から業者に支払われた工事代金

 17年の豪雨災害で「337-A」地区が取り組んだ災害支援活動の1つに、朝倉市立松末(ますえ)小学校(2018年3月廃校)体育館への床工事寄贈がある。

 同小学校の地域住民などから「小学校最後の卒業生をきれいな床の体育館で送り出してあげたい」とする要望があったものの、同市では予算の執行が行えないということから「337-A地区」がひと肌脱ぎ、床工事代金を全額支援している。

 通常、この種の支援事業には、ライオンズクラブ国際協会の公式慈善団体であるLCIFの支援金を充てることが少なくないが、松末小学校の体育館の床工事では「337-A地区」の資金が投じられた。このこと自体は評価されるべき話だが、その後、美談どころではないライオンズ活動の信頼を根底から揺るがす疑惑が浮上した。

 それは「337-A地区」から支払われた支援金の流れに対する疑義である。さらにいうと、工事代金を支払ったにもかかわらず工事が行われていないというものだ。この重大疑惑を当局に告発する動きもあった。関係者への取材を通じて当社が入手した関係書類を、本稿から順次公開していく。

 義援金の流れについて次の図をご覧いただきたい。

2017-2018資金の管理体制
2017-2018資金の管理体制

 工事を行った施工業者からのライオンズクラブ「337-A地区」への請求書と入金記録である。
 

 このように代金は支払われたにもかかわらず、実際には「工事は行われていない」と関係者は語った。これはいったい、どういうことなのか。

(つづく)

【近藤将勝】

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