スポンサーシップで知名度を上げ自社ブランドの販売に活用
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(株)アールズエバーラスティング 代表取締役 石村 良平
ゴルフ大会の冠スポンサーで知名度は全国区に
投資型マンションを販売する(株)アールズエバーラスティングは昨期、年商30億円に近い好決算となった。前期比で100%増に近い伸びを示したのだから、いかに絶好調なのかがうかがえる。
一番の要因は、マーケティングにおいて新たな手法を取り入れたことだ。これまでの人脈を生かした紹介による顧客獲得から、企業の知名度をアップさせ、ブランド力を背景にした営業展開に注力したのである。
それが昨年8月、地元テレビ局が主催するKBCオーガスタゴルフトーナメントに冠スポンサーとして協賛。不動産の開発・販売を主力とする事業に、スポーツマーケティングの手法を取り入れたのである。スポンサー料は数億円と、同社にとっては決して安い額ではない。ただ、社名は大会の数カ月前から放映された予告CMをはじめ、大会期間中のテレビ中継、同局制作の「アサデス。」や夕方のニュース、ゴルフ場の規制テープやパラソルなど、さまざまな媒体に露出。同社の知名度は一気に全国区に広がり、企業のブランド力を格段にアップさせたのである。
「とにかく宣伝効果は抜群でした。億単位の投資に対しても、あり余る効果だったと言えます」と、石村良平社長はマーケティング手法の手応えを語る。
ゴルフトーナメントへのスポンサーシップは、昨年10月から東京エリアで販売を開始した自社ブランド1号「RZプレイス両国」の営業面でも効果抜群で、単月で8億円程度の売上を積み増したという。
今期は福岡で自社物件2号を開発・販売する将来的には自社物件の開発も視野には入れているが、現状ではデベロッパーが建設した物件を購入し、同社のブランドを付けて販売するという手法を取る。
今期は福岡で2号目となる自社ブランドを販売するが、こちらもデベロッパー開発物件の一棟買いだ。福岡市は進学や就職で若者人口が増える傾向にあり、ワンルームに対する選択眼も厳しいことから、30m2程度といった広めの物件の開発に行き着いた。
「福岡にはこうした物件がほとんどないため、営業を有利に進められますし、お客さまのことを考えると利益を削っても、入居者が好み、稼働率が高くなる方を優先した方が成約に結びつきやすいと思います」。
自社開発をするなら周辺マンションの入居率調査はもちろん、土地や物件の情報など綿密な準備が必要で、企画設計から行うとなれば専門部署も必要になる。まずは営業力に磨きをかけて、財務的な安定性を確保しながら組織を拡大していこうという狙いのようだ。景気回復にともなって、不動産市場は活況を呈し始めている。とくに投資型マンションは福岡、東京とも物件が手に入りにくい状況だ。でも、同社の平均入居率は94%と非常に高く、顧客の信頼は厚い。それが手数料収入の順調な伸びにもつながっている。
設立から6年、大壁粉砕をスローガンに営業展開を積極化してきた。この辺で立ち止まり、企業戦略を俯瞰視して優先順位をつけようという狙いにも映る。<COMPANY INFORMATION>
(株)アールズエバーラスティング
代 表:石村 良平
所在地:福岡市中央区渡辺通5-13-11
福岡渡辺ビルディング4F
設 立:2009年3月
資本金:2,000万円
TEL:092-739-6700
URL:http://www.rz-e.com<プロフィール>
石村 良平(いしむら りょうへい)
1975年、福岡県古賀市生まれ。専門学校を卒業後、いくつかの職業を経験。27歳でマンション投資会社の勤務。34歳で独立。趣味は音楽。トライアスロンにも挑戦する。関連キーワード
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