中国人業者が語る「代講」のコツ
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2015年の流行語大賞に選ばれた「爆買い」。その言葉の裏には、「代購」(タイコウ)という、もう1つの言葉がある。「代購」は、海外にいる中国人などが、本国の知人から依頼を受けて、現地で代わりに商品を購入し、依頼主に送るというもの。ただし、中国市場における海外製品志向が強まるに連れ、その規模は拡大している。
現在、福岡市で中国人向けに雑貨を販売しているX氏は、最近、空気清浄機の仕入れと発送で大忙し。中国本土の販売店と提携し、日本製品の「代購」を行っているという。X氏によると、リビング用空気清浄機で売れ筋はシャープ製。ネットショップでなるべく安く購入して利幅を稼いでいる。「送料を含めて日本購入時の2倍近い値段で売っても飛ぶように売れる」とX氏。
ただし、日本製品なら何でも売れるというわけではない。X氏によると、「性能や品質よりもブランドが強い傾向にある。たとえば、健康食品だと、A社の酵素が売れたからといって、B社の酵素が売れるわけではない。たとえ、値段が安かったり、品質が良かったりしても関係ない」という。
大ヒットになったのは、タイガーの動物のキャラクターがデザインされた水筒。日本では4,000円ぐらいで売られていたものが、中国では人気を集め、倍以上の9,000円ぐらいで売れるという。利幅があり、かさ張らず、大量に送ることができるため、「代購」が群がり、今や日本でも入手困難になってしまった。
空気汚染により、必需品として売れている空気清浄機とは違い、タイガーの動物水筒は趣向品としての意味合いが強い。「ヒットの理由を理解しておくことが、代購ビジネスのコツ」とX氏は語る。
【山下 康太】
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