麻生コンクリート工業、JIS不適合生コン約1.68万m3を出荷 約190現場に納入、福岡地区生コン協組が公表

 13日、福岡地区生コンクリート協同組合は組合員の麻生コンクリート工業(株)(福岡県粕屋町、清原定之代表)が、JISに適合しない生コンクリートを製造・出荷していたことが判明したと公表した。同社は9月12日から製造・販売を停止している。

 同組合が麻生コンクリート工業から受けた報告によると、現時点で確認されている範囲では、JISに適合しない生コンクリートは2021年から約5年間にわたり、約142の需要家、約190の現場に出荷され、数量は約1万6,800m3に上るという。

本来と異なるセメントを混合

 不適合の内容について、同組合は、麻生コンクリート工業が本来使用しなければならないセメントとは別のセメントを混合して生コンクリートを製造・出荷していたと説明している。

 当該コンクリートが使用された建築物については、使用部位などに応じて建築基準法上の適合性を確認する必要があるとしており、現在、関係行政庁などと協議・確認を進めている。ただし、現段階では、納入した経緯や具体的な現場名、配合などの詳細は同組合に開示されていないという。

経産省、国交省などに報告

 麻生コンクリート工業は今回の問題を受け、グループ内に調査委員会を設置。経済産業省や、JIS認証機関である(一財)日本建築総合試験所に報告したほか、国土交通省住宅局建築指導課、九州地方整備局建政部住宅整備課にも報告しているという。

 対象となる物件リストについては、日本建築総合試験所と九州地方整備局に提出済みとしている。一方、同組合によると、13日時点でこの問題に関する公的機関からの発表は行われていない。

 福岡地区生コンクリート(協)は10月6日に登録販売店会議を開き、麻生コンクリート工業から提供された資料を共有。翌7日からは同社とともに、主な登録販売店や対象となる需要家を訪問し、問題の説明と調査への協力を求めていた。

協組も再点検へ

 同組合が所属する福岡県生コンクリート工業組合では、生コンクリートの品質向上を目的に品質管理監査を実施しており、麻生コンクリート工業も監査対象となっていた。福岡県生コンクリート品質管理監査会議が公表する25年度の監査合格工場リストにも、同社は掲載されている。

 福岡地区生コンクリート(協)は、今回の事案を事前に把握できなかったことについて「大変遺憾」とし、需要家など関係者に謝罪。緊急理事会を開いて各社の生コンクリート製造・販売について再点検を指示するとともに、工場長会議を開催し、品質管理をあらためて確認する方針を示した。

【寺村朋輝】

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