全管協グループ・全国賃貸住宅修繕共済の実態(5)国交省提出書類で専従職員数を過少申告

 前回の「全管協グループ・全国賃貸住宅修繕共済の実態(4)~粉飾決算の可能性を指摘後に「国土交通省提出の書類」を訂正」では、全管協九州支部事務局が中小企業等協同組合法に基づいて、全国賃貸住宅修繕(共済)(以下、修繕組合)の担当者に対して関係書類の縦覧を求めたが、開示を渋られたため、国土交通省に問い合わせを行ったところ、一転して修繕組合が開示に転じたことと「全管協をよくする会」側が粉飾決算等の可能性について指摘した後、指摘した内容に関わる部分を修繕組合が11カ所にわたって訂正していたことを紹介した。

よくする会の指摘後、訂正

 当社は、修繕組合が国土交通省不動産・建設経済局に対して2月4日付で提出した「中小企業等協同組合法第61条の2第1項の規定による説明書類の訂正について」を入手した。それを見ると、当初、修繕組合は、国土交通省や通常総代会に提出した資料において期末の職員数を、2023年度11人、24年度9人と記載していたが、全管協をよくする会から粉飾決算の可能性について指摘を受けた後、職員数を3人に訂正していたことが分かる。

 さらに書類中では訂正した理由について次のように説明している。事務局職員について、設立母体の全国賃貸管理ビジネス協会の関連企業・(株)賃貸管理ビジネスネットワーク(以下、BN)から社員を出向させるかたちで、「組合業務に従事させて」きたが、出向契約が締結されていなかったため、組合業務である引受審査、契約管理、共済金支払審査、監督官庁対応などに従事する職員として3人についての出向契約を締結し、これに伴って過去の職員数についても訂正したとしている。

 これは全管協の業務に従事しながら修繕組合の業務も行っていた点が適正なのかどうか疑義をもたれることを懸念しての措置であると思われる。

 また、修繕組合は事務所の家賃に関し、今年1月7日に開催された九州支部役員会において、「共済組合(※修繕組合)社員が、その区画(BN)の一部を『間借り(同居)』する形態をとっています。」「組合出向社員の家賃等相当分を、共済組合(※修繕組合)にて負担しています。」と文書で新たな主張を始めた。なお、文中にある共済組合とは、修繕組合のことを指している。

 実は、修繕組合側の説明に不信を抱いた「よくする会」のメンバーが、修繕組合が入居する東京の事務所(東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー 本館 24階)を訪問し、調査を行っている。修繕組合の職員に対して一つひとつ机を指し示したうえで、出向社員数を確認したところ、BNからの出向者は9人おり、9人全員がこの事務所で働いていると明言した。

 しかし、写真をご覧いただきたいが、修繕組合が入居する事務所の看板に「(株)賃貸管理ビジネスネットワーク」(BN)の表示はない。

 次に示すのは内装工事の設計図面だ。こちらにもBNの表示はない。

 それにしても、なぜ修繕組合は、正規の手続きを経ずして、「ヤミ専従」のようなかたちで全管協の職員に修繕組合の業務を担わせたのか。次回、出向契約の内容や労働局に提出した労働保険申告書の内容などからその疑問点を明らかにしていく。

(つづく)

【近藤将勝】

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