TOTO、27年3月期中間は増収増益 セラミック好調、純利益2.4倍

 10月30日、TOTO(株)(北九州市小倉北区、田村信也代表)は2027年3月期中間連結決算を発表した。それによると、売上高は3,646億7,500万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は251億8,200万円(同21.2%増)、経常利益は248億1,200万円(同7.5%増)、中間純利益は213億1,500万円(同142.5%増)で、増収増益となった。

 同日公表された決算説明資料では、日本住設事業は減収減益となった一方、海外住設事業と新領域のセラミック事業が増収増益となった。海外では台湾で温水洗浄便座の販売が好調に推移。米州では金利の高止まりを背景に市況が低迷したものの、セラミック事業ではAI関連を中心とする先端半導体需要を背景に、静電チャックやAD部材の販売が拡大した。

 とくにセラミック事業の中間期売上高は396億円となり、前年同期比34%増加した。半導体製造装置向けの需要拡大に加え、為替効果なども増収増益に寄与した。TOTOは水まわり事業を主力とする一方、半導体製造装置に用いる静電チャックやAD部材を新領域事業の成長分野と位置付けている。

 利益面では、売上総利益が前年同期の1,236億2,500万円から1,322億5,200万円へ86億2,700万円増加した。販管費も1,028億4,300万円から1,070億6,900万円へ増えたものの、粗利益の増加がこれを上回り、営業利益は44億円増加した。とくに中間純利益は前年同期の87億9,000万円から213億1,500万円へ2.4倍に拡大した。前年同期には事業再編費用132億3,200万円を特別損失として計上していたが、当中間期は同費用がなくなった。加えて、投資有価証券売却益59億9,300万円など計60億2,100万円の特別利益を計上したことが最終利益を大きく押し上げた。

 同社は同日、27年3月期の通期連結業績予想を修正した。売上高は従来予想の7,850億円から7,750億円(前期比5.1%増)へ100億円引き下げ、経常利益も585億円から580億円(同4.4%減)へ5億円下方修正した。一方、営業利益600億円(同11.6%増)と当期純利益460億円(同14.3%増)は据え置いた。米州や中国大陸の市況悪化などを織り込んだ。

 また同社は10月30日、自己株式を最大950万株、取得総額300億円を上限として取得することを決めた。自己株式を除く発行済み株式総数の5.8%に相当し、取得期間は11月1日から27年3月31日まで。取得した自己株式は27年4月30日に消却する予定で、資本効率の向上や機動的な資本政策を目的としている。

 成長分野のセラミック事業では同日、福岡県豊前市のTOTOファインセラミックス豊前工場に、静電チャックとAD部材の次世代品を量産する新生産施設を建設すると発表した。投資額は約600億円で、29年度上期の生産開始を予定する。また、大分県中津市の拠点にもAD部材の次世代品向けに約110億円を投資し、28年度内の生産開始を計画している。AI半導体やデータセンター向けを中心とする先端半導体需要の拡大に対応する。

【寺村朋輝】

関連キーワード

関連記事