2024年12月27日( 金 )

立ち退きを効率的に行うその秘訣とは

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

(株)ハイウッド

立ち退き交渉、先延ばしは不利になる

takagi1 マンションやアパートにとって、必ずやって来るのが建替えやリノベーション。だがそのためには、まず住民に立ち退いてもらわないと話が進まない。そのためには、立ち退き交渉は必須である。
 たとえば、相応の築年数を経た30戸中20戸入居の賃貸マンションがあるとしよう。早急に建て替えたい場合、さあどうする。普通は2年ほど家賃収入を得た後、それをもとに建て替え、もしくは分譲再販と考える。しかし、その時点から住民への立退き交渉を開始すると、立退き完了までさらに2年ほどかかる。つまり、最低足かけ4年はかかるということになる。これは、立ち退きのやり方としては“まったくのナンセンス”である。

 なぜなら3年目の1軒目の立ち退き交渉開始時点で、全入居者は建て替えについてすでに知ってしまっているからだ。というのも、建て替えが前提なので、まず新規に入居募集を行わない。そのことを住民が不審に思い調べ始め、2年もあれば全入居者に十分に知れわたってしまう。これでは、住民側に対抗措置の時間を与えてしまうことになるのだ。

 では、時間をかけずに、スムースに立ち退きを行うにはどうすればいいのか―。それは、プロに依頼し、建て替えのための立退きをわからないようにすぐに開始することである。名分は「会社の寮に使いたい」「少子化を考えて、3DKを2LDKに改装していきたい」など方法はいくらでもある。「一戸ずつ地道にやっていくことと、考える時間を持たせず早急にやることが大切です」と話すのは、その道のプロである(株)ハイウッドの高木輝雄社長。20戸のうち、1戸が立ち退きに同意したとしても、まだ19戸分の家賃は入るわけなので、それを立退料の原資に使える。そして次の宅へと地道にやっていく。

 何もせずに家賃を2年分貯めて原資に充て、立ち退きを開始しようとすると、その時点で入居者全員が建て替えを知っており、立ち退き料アップの交渉の段取りにすでに入ってしまう。すると、立ち退き料は高騰するわ、時間はかかるわで、先延ばしでの立ち退き交渉には良いことは何もない。加えて、企業が担当すると大きくイメージを損なうリスクも生じる。上記はその一例だが、そのほかにもこと細かい事例と対策があるのだと言う。

急増する民泊への活用相談

 現在、依頼のなかで多くなっているのが、「民泊」に関することだと高木社長。「所有しているマンション、一戸建て、アパートを民泊に利用したいから、入居者には立ち退いてほしい」といった相談が寄せられており、同社では法人のみなならず、個人のオーナーの依頼も受けている。最近は、賃貸よりも収入効率が良い民泊への利用を考えるオーナーからの相談が増えているという。「空室の多い物件を思い切って、民泊仕様にするための立ち退きの依頼。入居率は6~7割で各階のバラツキを見てハッと気づき1、2階すべてを民泊にするために入居者を上の階へ移動してもらう依頼などあります」(高木社長)。

 自ら交渉に当たって時間や費用を浪費させることなく、オーナーと住民とがお互い理解することが建て替えの第一歩。そこでつまずくと、その後のプランに大きく支障が生じてしまう。まずはプロのアドバイスに、耳を傾けることが必須だろう。

【道山 憲一】

<COMPANY INFORMATION>
(株)ハイウッド
代 表:高木 輝雄
所在地:福岡市城南区片江4-7-10
設 立:2002年8月
資本金:1,000万円
TEL/FAX:0120-316-807
E-mail:highwood117@outlook.com
URL:http://highwood.co.jp/

 

関連記事