中国経済新聞から学ぶ~中国のぜいたく品消費 昨年も減少
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中国は世界で一番ぜいたく品を買っている国だが、2014年に8年ぶりに売上高が減少に転じたのに続き、15年にも再び売上高は減少し、減少幅も拡大した。米コンサルティング大手ベイン・アンド・カンパニーがこのほど発表した「2015年中国ぜいたく品市場年度報告」によると、男性用衣類、腕時計、アクセサリー、スーツケースが軒並み大幅減少したという。
中国ぜいたく品消費が2%減少
15年も中国の消費者はぜいたく品消費に熱心で、海外での購入熱も引き続き上昇中だ。同報告によると、海外旅行の増加や中国の消費者の海外B2C(企業・個人間取引)サイトに対する依存度と信頼度の高まりが、海外ショッピングの発展を促し、ひいては中国国内のぜいたく品市場を全体的に低下させた。15年の中国ぜいたく品市場の規模は1,130億元(約2兆261億円)で、前年比2%減少した。14年に久しぶりの減少となった時の減少幅は1%だった。
売上が減少した主な品目の中で、男性用衣類と腕時計は引き続いての減少だった。減少幅は男性用衣類が12%、腕時計が10%、アクセサリーが6%、スーツケースが5%だった。
国内ぜいたく品消費の現象とはうらはらに、15年は海外でのぜいたく品消費が全体同10%増加した。
消費者がどこでぜいたく品を買うかにも大きな変化がみられる。消費者は日本に押し寄せ、日本での支出の伸びは200%を超えた。韓国、欧州、オーストラリアもレートの強みと競争力あるぜいたく品の価格設定で、15年の人気ショッピング先となった。その一方、香港地区とマカオ地区におけるぜいたく品消費は約25%減少した。さまざまな要因で代理購入が規模縮小
15年には中国人消費者の海外旅行は同32%増加し、海外旅行熱の持続的な高まりにともない、消費者の代理購入(中国国内にいる顧客向けに海外在住の個人や専門の業者がぜいたく品を購入・発送するビジネスモデル)への依存度が徐々に低下した。
代理購入は14年にはぜいたく品消費の主要ルートの1つだったが、15年は430億元(7,714億円)まで規模が縮小した。ベインはこのような現象にはいくつかの原因が考えられるとし、▽主要ぜいたく品ブランドが価格調整を行い、代理購入の利益が低下したこと▽政府が代理購入を含む輸入ルートの監督管理を強化したこと▽人民元の値下がり▽別のショッピングルート、特に海外通販サイトの人気が高まったこと、などを挙げた。同報告によると、海外通販ルートがぜいたく品購入ルートとしてますます歓迎されており、調査では回答者の約半分が昨年に海外通販サイトでぜいたく品を購入したと答えた。ぜいたく品の直営店閉店が多数
国内の売上減少は多くのぜいたく品ブランドの店舗閉店につながった。各ブランドは規模が大きく、立地のよい少数の店舗により大きな力を傾けるようになった。
同報告によると、グッチの閉店店舗数は5店、バーバリーは2店、ルイ・ヴィトンは6店、プラダは4店に上った。多くのブランドが過度の拡張方針により揺らいでしまったブランドのアイデンティティを取り戻そうとしている。某ブランドの責任者は、「企業にしてみれば、1つしか直営店を置かない都市もあれば、2~3店を置く都市もある。この基準を堅持し、どのエリアに店を構えるべきか、こうしたエリアでどれくらい露出するべきかを真剣に考える必要がある」と話す。
ベインのグローバルパートナーのブルーノさんは、「中国市場にはマクロの課題、経済の課題、産業の課題が数多くあるが、だからといってぜいたく品ブランドに希望がないわけではない。ブランドの成長チャンスの多くは、より独自性を構えたトレンドのブランドライン、デジタル化プラットフォームの相互連動、デジタルコンテンツの瀬区政、中国の消費者の自国での消費を奨励する価格設定にあるといえる」と話す。中国経済新聞を読もう
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