苦戦が続く、福岡県下生コン出荷近況
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福岡県内の生コンクリートの出荷量が、依然として苦戦している。福岡県生コンクリート工業組合による直近の出荷量は以下の通りである。
【福岡県全体2015年度(4月~16年3月)累計】
244万2,957m3(前年同期比88.3%)※2015年4月~16年1月まで
(各地区内訳)
北九州広域 640,899m3(前年同期比92,2%)
飯塚 150,940m3(同比 90.5%)
田川 117,487(同比 99,2%)
福岡 976,649(同比 84.0%)
両筑 141,742(同比 90.8%)
筑後 415,240(同比 88.6%)以上のように、全地区で前年同期比100%を下回っている。
天候の不順が続いたことで、その影響で1月の出荷量が減少していると同組合は分析している。なかでも、とくに福岡地区の出荷量の苦戦ぶりが顕著である。民間でのマンション建設が好況であるにも関わらず、出荷量はジリ貧状態である。
「たしかにマンション建設の需要は引き続き好調だが、全体の出荷量への貢献までには至っていないだろう」(福岡県内生コン製造業幹部)とコメント。現在、福岡地区内での大きなプロジェクトが存在していないことも、出荷量が伸びない要因の1つである。
来月が年度末となるが、「現況、出荷量が激増する大きな要素は、福岡地区含め県内全体でも皆無である。今の前年比88%で推移していくであろう」(福岡県生コンクリート工業組合)と、回復傾向には至らない模様。新年度の2016年4月からは、東区箱崎ふ頭に陣を張る(株)冨士機のグループが本格稼働する見込みである。福岡地区では、さらなる出荷量をめぐる激戦が予想される。福岡地区生コンクリート協同組合が、今こそ一枚岩になったマネジメントが必至となる。
【河原 清明】
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