2024年12月22日( 日 )

糸島ブランドと糸島モデルで地域を振興

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福岡県議会議員 川崎 俊丸

住み良さを兼ね備える糸島モデル

福岡県議会議員 川崎 俊丸 氏<

福岡県議会議員 川崎 俊丸 氏

 糸島市は、福岡市という大都市に隣接し、豊かな自然環境と農林水産業を営んでいる地域が残っています。自然環境の素晴らしさと合わせて、農林水産物が「糸島ブランド」として高い評価を全国的にも得ていて、実際に糸島に行ってみようという方々も年々、増えています。移住されたりして糸島でお店を出される方も多くて、その人たちがまた糸島の魅力を高めていただく相乗効果になっていると思います。
 「糸島ブランド」はどんどん伸ばしていくし、1次産業、2次産業、3次産業の「6次産業化」、後継者の問題、担い手をしっかり維持していく施策をやりながら、経済振興をバックアップしていきたいと思っています。
 私が力を入れていることとして、「ブランド」化と同時に、子育て支援、障がい者の福祉施策、教育施策、1人暮らしの高齢者の地域や自宅での見守りなど、ソフト面での「糸島モデル」があります。「ブランド」化と、実際にそこに住んでいるときの住み良さというものの両方を兼ね備えた糸島地域にしていきたいと思っています。

水素エネルギーで水素産業を集積

 糸島は原発から30km圏内に1万5,000人以上の方々が暮らしている地域です。福島第一原発の事故を踏まえて原発にどのように向き合っていくかは、福岡県としても糸島市としても、大変重要な問題です。

 私は原発に依存したエネルギー政策からできるだけ早く脱却していくべきだと訴えています。

 水素エネルギーは、県議会で前知事時代の取り組みを踏まえた推進を訴え、小川知事も相当力を入れて国や九州大学と一緒になって取り組んでいます。糸島市は水素エネルギーの研究開発拠点です。それに関連して地場の中小企業を含めた水素産業の集積拠点として将来像を描いていますので、新たな雇用も生み出す拠点として、ぜひ成功させたいと思っています。
 再生可能エネルギーの分野では、県営の瑞梅寺ダムで糸島市が電力事業者になって小水力発電を進めようとしています。県の名勝に指定されている白糸の滝の下流でも、白糸集落約三十数戸と「白糸の滝ふれあいの里公園」の電力をまかなおうと、滝の水を利用して小水力発電がスタートしています。地域や集落での「エネルギーの地産地消のモデル」として成功させたいですね。

原発30km圏内、避難の問題は重要

 4年前の選挙は東日本大震災の直後でした。福島の原発事故を目の当たりにして、玄海原発の問題を取り上げないわけにはいかないと痛切に感じました。原発問題はこの4年間、議会で折に触れて取り上げてきました。原発対策の基本的考え方がいまだに立地県・立地自治体という旧来の考え方にとどまっているというのは疑問です。30km圏内に入るのに福岡県や糸島市には関与させたくないという国の考え方があるのだと思います。

 福島原発事故後、広域避難計画の問題は非常に重要です。現段階では、小川知事は「すべて国や電力会社がちゃんと説明してもらわないと困る」という姿勢で、福岡県として、自分からこうしてもらわないと困る、という発信は残念ながらありませんね。広域避難計画の現実的有効性が無いなかでは、再稼働はあり得ないというのが現実的な話です。糸島では、保守も革新も関係なく、玄海原発問題についてはなんとかしてほしいという思いが強いですね。ここまで高く評価されるようになった「糸島ブランド」にも、取り返しのつかない深刻な影響が出る事態は何としても避けなければならないと思います。(談)

※記事内容は2015年8月31日時点のもの

<INFORMATION>
川崎俊丸事務所
所在地:福岡県糸島市前原中央3-17-20
TEL:092-321-2213
URL:http://www.t-kawasaki.com

<プロフィール>
kawasak_pr川崎 俊丸(かわさき としまる)
1950年生まれ。県立糸島高校卒業。福岡県職員、福岡県職員労働組合執行委員長、自治労福岡県本部副委員長・書記長を経て、2007年、福岡県議初当選(旧前原市・糸島郡区)、現在3期目。民主党福岡県連地域主権推進会議会長を務める。

 

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