LINE福岡社屋予定地がJR九州に売却へ、ホテル・商業複合施設か

　LINE（株）は福岡社屋建設予定地を「着工は困難な状況と判断」（LINE）し、26日に九州旅客鉄道（株）（以下、JR九州）へ売却することを発表した。LINE福岡社屋は、2013年7月から準備が進められ、当初今年春の完成が計画されていたが、建設関連費用の高騰を理由に14年12月には着工の延期を決定していた。新社屋への入居が予定されていたLINE子会社のLINEfukuoka（株）は、先月開業したJRJP博多ビルへの入居が完了しており、すでに業務を開始。従業員数も増加傾向で、現在も求人を続けている状況だ。

　LINEはメッセージアプリ「LINE」事業が好調に推移し、15年12月期は884億円の売上高を計上。増収傾向で推移しているものの、同期は184億円もの特別損失を計上した結果、最終赤字となっていた。なお、同期には東京都渋谷区から新宿区へ本社を移転している。

　予定されていたLINE福岡社屋は、低層階に図書館が設置されるほか隣接する公園などで無料Wi-Fiが利用できるなど近隣住民のみならず福岡の新ランドマークとなることが期待されていた。取得するJR九州からの開発計画に関する公式発表はまだだが、「低層は商業施設、高層はホテルになるのでは」（地場不動産会社）とも聞かれ、地場企業・JR九州によるLINEの開発計画に負けない開発計画に期待したい。

【永上　隼人】

■売却予定地
所在地：福岡市博多区博多駅前2-172
敷地面積：1,589.83m²
売却予定日：2016年６月29日

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