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聖アンナ教会
リトアニアの世界遺産ヴィリニュス歴史地区・旧市街にある「聖アンナ教会」は、リトアニアに唯一残る後期ゴシック様式の教会だという。1812年、ヴィリュニスに侵攻したナポレオンが、「手のひらに乗せて持ち帰りたい」と言ったという逸話も残っている。支配者は何を盗んでも許される。たとえそれが、教会でも…。思わず苦い笑いがこみあげてくる。
「聖アンナ教会」の創建は14世紀初頭だが、16世紀に現在の姿に改築されたという。42種類もの異なる形状のレンガで組み立てられたというだけに、一見不安定で、特異なかたちをしている。リトアニアで日本のように地震があれば、たちまち壊れてしまいそうだ。
訪れたこの日は、ちょうど教会のなかで結婚式が行われていた。教会が日常生活のなかにあり、何百年も暮らしのなかで親しまれているというのは、注目に値する。
社会主義が、彼らの宗教的暮らしに何の影響も与えられなかったというのは、半ば驚きである。たしかに、かつての日本のキリシタン弾圧しかり、力による宗教支配がうまくいった話は、ほとんど聞かない。
<42もの異なる形状のレンガを組み合わせた特異なかたちの「聖アンナ教会」 | <教会内では結婚式が行われていた |
(つづく)
<プロフィール>
神戸 彲(かんべ・みずち)
1947年生まれ、宮崎県出身。74年寿屋入社、えじまや社長、ハロー専務などを経て、2003年ハローデイに入社。取締役、常務を経て、09年に同社を退社。10年1月に(株)ハイマートの顧問に就任し、同5月に代表取締役社長に就任。流通コンサルタント業「スーパーマーケットプランニング未来」の代表を経て、現在は流通アナリスト。
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