スペースワールド閉園発表後、初の日曜は家族連れでにぎわう
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北九州市のテーマパーク・スペースワールドがその歴史を終える。16日、スペースワールドを2017年12月末で閉園することが発表された。福岡県下で随一の規模を誇る遊園地は、1990年に新日本製鐵遊休地を活用することを目的につくられた。同園のシンボルでもあるスペースシャトルの実物大模型や宇宙をテーマにしたアトラクションが人気を集め、90年代は九州・山口エリアから多くの来場者を集めた。しかし、時間がたつにつれて顧客は離れ、2005年、新日鐵は自社での運営を断念、北海道のリゾート運営会社・加森観光(株)(本社:北海道札幌市、加森公人社長)へと運営が譲渡されることとなった。
加森観光によるさまざまな工夫の末、スペースワールドは再び息を吹き返すこととなる。カピバラとの触れ合いが体験できるカフェや全国有数の絶叫コースターの「ザターン」などを導入したことが奏功した。だが、今冬にはスケートリンクの下などに約5,000匹の魚を氷漬けにして展示する「氷の水族館」を企画するも、全国から批判を浴び、中止することとなった。
そうした注目を集めているなかで、突然の閉園の発表がなされたのである。スペースワールドによると、土地に関する折衝で新日鐵住金側との協議が不調に終わったことが原因であるとしている。
発表後、初の休日となる19日、スペースワールドには数多くの家族連れの姿が見られた。閉園を来年に控えているテーマパークとは思えないほど、たくさんの人であふれていたのである。多くの北九州市民は、スペースワールドに何らかの思い出を持っている。「この冬は物議をかもすこともあったが、人気は復活していたと思っていた。そんななかで閉園するとは驚いたし悲しい。スペースワールドにはさまざまな思い出がある。閉園まであと1年ある。できれば続けてほしい」など、北九州市民からは思い出の地がなくなることへの悲しみの声が聞かれた。
また、福岡市に住む企業経営者は、閉園した後の跡地利用について興味を示した。
「八幡東区のスペースワールドのエリアは、スペースワールドを中心に観光の拠点として開発されている。閉園後、どうなるのか、とても気になる」。北九州市のひとつのシンボルの閉園発表は、多くの人に衝撃を与えている。
【柳 茂嘉】
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