物の数え方が理由で落札辞退、指名停止
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物の数え方のなかには、今まで出会ったことのないような難解なものが存在する。ネコは一匹、馬は一頭、イカは一杯、ウサギは一羽。では、金屏風(きんびょうぶ)は?
物の数え方を間違えたことで、落札した業者が契約を辞退し、指名停止となった事例が発生した。指名停止となったのは、インテリア製造・販売の(株)ユニック・チェアー(本社:福岡市早良区、一坊寺 勝代表)。福岡市は1月31日、競争入札参加停止措置を発表、期間は1月24日から3カ月となっている。
この入札で、早良区生涯学習推進課が発注したのは、「金屏風」。同社が最低価格で落札したが、後日辞退を申し出た。辞退理由は、入札した金額を誤ったためであった。
なぜ金額を誤ったのか。福岡市財政局に話を聞いた。
理由は「金屏風」の数え方にあった。今回、市が発注したのは金屏風「六曲一双」という単位だった。これは、「6枚」に折りたたむことのできる屏風「2組」のことを指す。
しかし、同社は「一双」を読み違え、「1組」の金額だけで、入札してしまっていた。当然、競合する他社よりもずいぶん安い入札額となり、落札はできたものの、赤字は免れない。これが辞退理由だ。なお、「1組」の場合は、「六組一隻」と表現されるそうだ。
同社入札額は29万7,000円、次点は94万円であり、屏風2組の計算でも、楽々同社が落札できていたことになる。金屏風の注文は、珍しい部類に入るだろう。ただ、販売のプロとしては、間違えてはいけないミスだった。
【東城 洋平】
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