2024年12月22日( 日 )

福岡市の建設業者 実質経営者失踪、業務上横領の疑いも

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 福岡市南区曰佐に本店を置き、アパートや戸建住宅の建築工事を手がける九菱地所(株)(松下照海代表)。同社が手がける複数の物件において、下請業者への工事代金の支払が遅れていることが判明した。

 同時に、同社の実質経営者である松下宗正氏と連絡が取りづらくなっていることも、関係者への取材でわかっている。連絡が取れなくなったのは、6月9日午後以降。この日は下請業者と取り決めた支払日だった。以降、6月29日まで宗正氏とは連絡がつかない状況にある。

 さらに同社の銀行口座より多額の預金が引き出されているとも聞かれている。ほとんどの通帳とカードを所持しているのは失踪している宗正氏で、会社の資金を私的に流用した業務上横領の疑いが浮上している。会社には支払いに充てる金はないとみられ、施工中の物件も工事が中断している模様だ。

 関係者の話によると、同社は今年3月ごろから支払いが遅れがちとなっていたという。同社から複数件、下請工事を受注している地場工務店は「5月初めに一部入金があったが、以降はない。支払い計画を聞いてはいたが、まさか連絡が途絶えるとは思わなかった」と話す。

 6月28日、照海代表を取材したところ、「私自身も困惑している」としながらも、実質経営者の失踪、および資金の流出を認めた。

 同社、および宗正氏について取材を進める過程で、関係者も知らなかった驚きの過去がわかってきた。
 詳細は今後、掲載していく。

【東城 洋平】

 

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