2024年12月28日( 土 )

ヨシヒコのぶらり漫歩シリーズ・南北海道は冷夏なり(1)~函館には温泉街があった

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 8月12日から15日にかけて、南北海道を漫歩した。この4日間の天気は、すべて曇もしくは雨。気温は20度を超えず、2017年の南北海道の夏は冷夏であったと記録されるであろう。

20度を超えずに寒い

 函館地区は雨もしくは曇で、気温は18度前後。20度を突破するのが珍しい。滞在4日間も涼しく終わった。この季節でも、長そでの準備が必要だ。北から寒冷高気圧が張り出していたことが、冷夏の原因だとか。

 8月12日、福岡空港を11時35分発のANA289便は、機の到着が遅れで12時10分発となった。空港は盆入りで混雑している。飛行機もほぼ満席、いや95%搭乗率か!!
 行きの所要時間は2時間20分。到着は14時30分。2年ぶりの新千歳空港は、広々と感じる。福岡空港と比較してみると、空港内は混雑している。盆の里帰りのほか観光で、日本全国だけでなく海外からも人々が押し寄せてきているのだ。

 荷物の受け取りが最後となり、外に出たのが15時。外は、レンタカーの利用待ちのお客でいっぱい。日本レンタカーのバスの迎えが遅れて、これまたここで時間を食った。結局、レンタカーに搭乗し、スタートしたのは15時半だった。
 新千歳空港から函館までの距離は約280km。福岡からだと、鹿児島並みの距離である。カーナビの表示では、所要時間4時間20分との予測が立てられてあった。そこで、19時までの4時間で行く予定を立てた。行き道は、道央自動車道に乗る。函館の30km手前までで高速道路が途切れているが、そこからはバイパスがある。

雄大な有珠山を眺める

 まずは苫小牧まで南下して、南西へ方向転換、登別・室蘭に向かう。千歳から120km。室蘭でまた方向転換。南西へと下ってきたのを、北西へ上っていく感じだ。ここが面白いところである。
 次に来るのが、伊達、洞爺湖、豊浦と続く。北海道の有数の観光地域である洞爺湖は、海まで10km足らずの山間にある。有珠山という火山に翻弄されてきた。これはまた後述する。

 長万部に来ると、方向が南向きになる。ここは昔から道南の交通の要衝で、JR北海道の鉄道路線も、ここで室蘭本線と函館本線とに分かれる。ただし、昔は交通の要衝であった長万部の町も、今は寂れているとか…。
 函館まではあと80km。八雲、森を経て、大沼公園までは道央自動車道が完成している。大半は片側1車線で、10km間隔で追い越し車線がある。普段は利用者が少ないので、片側1車線はやむなしか。大沼公園から七飯までは一般道だが、その先は函館までバイパスがある。旅館にはおおよその予定通りに、19時半に着いた。

意外にも、函館には温泉街があるのだ

 旅館は、温泉街「湯の川温泉」。函館山の東側の海岸沿いにある。距離にして7kmほどのところだ。もう少し先・東には、函館空港が位置する。函館の中心街の脇に温泉街があるとはつゆ知らず、意外な感じがした。
 宿泊先は「平成館 しおさい亭」である。旅館は古く、豪華さはないものの趣がある。何より驚いたのは、部屋にヒノキ風呂が取りつけられていることだ。熱い温泉が湯船に流れ込んでいて、非常に風情ある風呂であった。風呂に浸かりながら、津軽海峡・太平洋の眺望が楽しめるのである。いやー、湯の川温泉も捨てたものではない。一晩中、波が押し寄せる音が聞こえた。潮騒の香りに満悦して、ぐっすりと快眠を得た。この湯の川温泉での湯治は、ぜひおすすめしたい。

 朝方、風呂に浸かりながら南を眺めると、マグロで有名な下北半島の青森県大間町の大間崎が幽かに見えた。天気が良ければ「絶景だー!!」と叫んでいたであろう。あいにくの天気が、真に残念なり。

(つづく)

【青木 義彦】

 
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