2024年12月22日( 日 )

債務整理のアディーレ法律事務所 業務停止2カ月 拡大する士業の不祥事問題

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 債務整理の大手として知られる弁護士法人アディーレ事務所(本店:東京都豊島区)が11日、として東京弁護士会から2カ月の業務停止処分をくだされた。また、同事務所の元代表・石丸幸人弁護士は3カ月の業務停止処分となった。

 同事務所では、ホームページ上の広告で「着手金全額返還キャンペーン」などを1か月の期間限定としていたが、実際は5年近く掲載。これにより消費者庁から景品表示法違反(有利誤認)に当たるとして、広告禁止の措置命令を受けていた。これを受け、同事務所や所属弁護士に対する懲戒請求が起こされ、今回の処置に至った模様。

 東京弁護士会は「債務整理・過払金返還請求に係る役務を一般消費者に提供するにあたり、実際の取引条件よりも有利であると一般消費者を誤認させ、一般消費者の自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれのある極めて悪質な行為であり、しかも、長期間にわたって多数回反復継続されている組織的な非行」としている。
業務停止処分を受けた事務所は、停止期間中は一切の弁護士業務を行うことができなくなる。このため、東京弁護士会では同事務所の依頼者を対象とする、臨時相談窓口を設置する(電話:03-6257-1007 受付時間:平日 午前9時~午後5時)

 日本弁護士連合会(日弁連)によると、2016年の弁護士の懲戒処分件数は114件で、統計を取り始めた1950年以降過去最多となっている。また、税理士の1年間の懲戒処分件数は2004年から2014年までの10年間で、約3倍の59件に増加。弁護士、税理士に限らず、士業業界で懲戒処分件数が増加している。

 

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