明治産業、ガス開栓申し込みを「AIコンシェルジュ」の自動電話応答で受け付け
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LPガス供給・不動産マネジメント事業を行う明治産業(所在地:福岡市中央区、明永喜年代表)は24日、カスタマーセンターへの「AIコンシェルジュ」導入について会見を開いた。
会見では、同社のガス開栓申し込みを、「AIコンシェルジュ」を用いた自動電話受付サービスで受け付けるサービスを開始することが発表された。サービス開始は2月1日から。プレゼンテーションとともに、実際にAIコンシェルジュを用いたガス開栓申し込みのデモンストレーションも披露。電話番号や住所、マンション名などを電話口で告げると、AIがスムーズに聞き取る様子が明らかになった。
ガスの開栓申し込みは、進学・就職などが多い3月に集中する。明治産業では、1月と比較すると3倍から5倍の電話を受けていた。当然、電話対応を行うオペレーターの増員を迫られる。毎年1月からオペレーターを増員し、研修を行って3月の繁忙期に対応していたという。しかし4月以降は電話件数が減るため減員。翌年1月になるとまた増員……というサイクルを繰り返してきた。これは明治産業にとっても負担が大きい一方、研修が行き届いていないオペレーターが電話口に出ることで、顧客サービスの質の低下を招く原因にもなっていた。
明永代表は、「AIの導入で、これを一挙に解決できることがわかった」と、AIコンシェルジュ導入のきっかけを語った。さらに明永代表は、「AIというと、堅苦しいイメージがある。弊社はAIで福岡を楽しくしていきたい」と語った。将来的には、電話をかけてきた顧客の性別や年齢を判別し、「若い女性ならイケメンのアイドルボイスで対応する」など、遊び心のあるサービスを提供していきたいという。
AIコンシェルジュを提供するのは、コールセンターの受託運営などを手がけるU-NEXTマーケティング(所在地:東京都渋谷区、溝辺和広代表)。福岡出身の溝辺代表は、「東京で起こったムーブメントが関西や西日本を経て、徐々に九州まで波及するのを待っていてはつまらない。一気に福岡に最先端のAI事業を持ってきたかった」と意気込みを語った。明治産業にAIコンシェルジュを提供する際には、「マンション名は、非常に読みづらい。これを学習させる必要があった。また、電話番号を音声認識させる際には数字以外は排除するなど、必要に応じて辞書データのオンオフを行うなど、カスタマイズを行った」とのこと。
電話対応だけでは説明が難しい場合は、SMSやメールで説明動画を送信。顧客にとって、より利便性の高いサービスを提供できるという。
「コールセンター業界は5年前で8,500億円という巨大ビジネス。チャットボットやAIを使ったサービスの参入があるなかでさらに成長を続けており、今後も期待できる」(溝辺代表)という通り、企業と消費者をつなぐハブでもあるコールセンターへのAIサービスの導入は、さらなるビジネスチャンスを秘めているといえるだろう。
【深水 央】
法人名
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