2024年12月22日( 日 )

【裁判事件簿】失踪中の被告から答弁書、「姿を見せろ!」憤る原告

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 実質経営者が会社の資金を持ち出し、失踪。取引先への未払いが発生していた九菱地所(株)が下請施工会社から請負工事代金などをめぐって、福岡地裁に訴えを起こされている(過去記事はコチラ)。

 実質経営者とは、九菱地所会長の松下宗正氏。昨年6月、取引先への支払い日直前に、会社の金を持ち出したまま突然連絡が取れなくなり、以降関係者が行方を捜したものの、いまだ連絡も取れない状況。業を煮やした下請施工会社は昨年10月、松下宗正氏に対し、請負工事代金を求める訴えを起こしていた。

 関係者への取材で、原告のもとに、被告松下宗正氏から代理人を通じて、答弁書などの書面が複数回、届いていることがわかった。利害関係者との連絡を絶ち、一切姿を見せないなか、代理人とは連絡を取っている模様で、原告は連絡さえ取れない松下宗正氏に対し、「姿を見せろ!」と憤りを隠せない。

 松下宗正氏については、問題発覚後の取材で、過去にも同氏が代表を務めていた別の建設会社「ジャパンビルド」「ダイワビルド」で支払いトラブルを起こしていたことが判明していた。

 被告松下宗正氏から届いた文書には、原告の怒りを増幅させる文言が含まれていた。次稿で詳報する。

【東城 洋平】

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・実質経営者失踪の九菱地所、支払残る取引先から訴えられる
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