合格率2.2% 京都検定1級認定者が示す古都の奥深さ
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NetIB-NEWSを運営する(株)データ・マックスは、3月、インバウンドも含めて観光ビジネスで、さらなる賑わいを見せる京都へ視察旅行を実施しました。九州・福岡の経済ニュースを発信する記者の視点から見た観光都市「京都」の実像とは――。複数回のレポートでお伝えいたします。
京都市内の名刹A寺は重要文化財の塔頭を有する名高い寺院だ。しかし、京都駅よりタクシー3台に分乗し、視察に向かったもののいずれの運転手も場所を知らず道に迷うことになった。そのうち1台は広大な本山内をさまよい到着が大幅に遅れてしまった。
「京都市内の神社・寺院は合計約2,500。名刹ひしめく京都ですべての把握は簡単ではありません」と事情を説明してくれたのは別のタクシー運転手B。またA寺は紅葉の名所で、秋には格別の風情があることも併せて教えてくれた。
「寺院、寺社の名称・立地はもちろん桜、梅など売り物まで理解していないと検定1級は務まりません」と胸を張る。検定とは京都商工会議所が主催する京都検定のことを指す。毎年1回開催され歴史、文化、神社・寺院など幅広い切り口で京都の通度を認定するご当地検定だ。
1級から3級まで存在し、前回は7,560名が受験した。3級の合格率は61%。2級が26%。Bが取得した1級は2.2%しか合格しない超難関だ。さすが狭き門を突破しているだけに目的地到着まで名所の特徴・由来などを矢継ぎ早に紹介してくれた。
後続がいないのを確認し、集合住宅の前で減速して見せてくれたのは「平清盛終焉推定地」という石碑。近年の研究により通説でなく当所の可能性が高いことが判明したという。Bさんの知識の幅広さもさることながら「地面を掘れば何か遺跡が出る」(B)という気の遠くなるほどの旧跡の数は京都の奥深さを示している。
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