2024年11月13日( 水 )

【緊急取材】日大アメフト部、雲隠れの内田正人監督の悪評~非常勤講師を大量雇い止め

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 悪質タックル問題で揺れる日本大学アメフト部(通称:フェニックス)。タックルを行った選手は連日のバッシングに憔悴し、退部の意思を伝えたという報道もある。しかし、もう1人の当事者であり、なによりも責任者である同部の内田正人監督は、悪質タックルが問題化して以降、公の場に姿を現していない。

 試合後のコメントでは「あれぐらいやらないと勝てない。やらせている私の責任」などと発言していた内田監督だが、勇ましい言葉に反して学生ひとりに責任を押し付けるとは、監督として以前に人間性に疑問符がつく。
 内田監督とはどのような人物なのか。じつは内田氏がアメフト部の監督になった経緯について、ある噂が絶えないという。

 「内田監督は2003年に監督に就任した後、いったん退任しているんです。16年にそれまで助監督を務めていた高橋宏明さんが後任の監督になりましたが、いつの間にか内田さんが復帰していた。高橋さんが、内田監督の『親分』である田中英壽・日大理事長の逆鱗に触れてクビを切られたという話が、まことしやかに伝わっています。高橋さんは大学事務局の職員だったのですが、そこも左遷されました」(日大関係者)

 悪評は専門のアメフトだけにとどまらない。内田監督は日大の常務理事でもあり、学内人事を担当しているが、まさにその人事をめぐって日大が揺れているのだ。

 「日本大学は、これまで数年に1人程度だった非常勤講師の雇い止めを今年3月、大量に行いました。悪質タックルをした学生も所属するスポーツ科学部でも、英語講師が15人切られています。しかし、人事の責任者であるにも関わらず、内田氏が交渉の場に現れたことはありません」

 そう語るのは、非常勤講師の組合である日大ユニオンの関係者。大学全体での雇い止めの数は完全に把握できていないが、同じ時期に少なくとも数十人単位で雇い止めが行われたという。
 その背景にあるのは13年の労働契約法改正だ。もともとは有期雇用者保護のための法改正であり、改正後は5年以上の有期雇用契約者が無期契約に転換する申し入れができるようになった。しかし、雇う側から「無期契約=雇い止めが難しくなる」と受け止められたため、5年経つ前に雇い止めすることが相次いでいた。

 「日本大学の理事会は体育会に牛耳られています。相撲部出身の田中理事長もそうですが、アメフト部関係者も権力を持っている。内田氏はまさに人事担当理事であり、今回の雇い止めの責任者といえます。『首を切りにくくなる前に切る』という、恣意的な雇い止めを許すことはできません。訴訟も準備中です」(日大ユニオン関係者)

 学生運動の経験もある日大OBは、「毎日、テレビでフェニックスが叩かれているのを見るのは苦しい。学生を矢面に立たせて、監督は何をしてるんだ」と憤る。学生数は国内最多の約7万人、附属校や関連施設の教職員と職員を合わせれば約1万2,000人が働く巨大組織「学校法人 日本大学」。内田監督が学生に罪をかぶせて自身の責任から逃れたとすれば、でかいのは図体だけのみじめな組織ということになる。

 まさか、悪質タックルをした学生に「日大職員にしてやるから、今回はお前が独断でやったことにしてくれ」などの裏取引をもちかけたりはしないだろうが。

▼関連リンク
・【日大の闇】悪質タックル問題の元凶は、日大・田中理事長体制

 

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