アジアの拠点都市へ、発展を支える地場老舗ゼネコン(前)
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(株) 松本組
『社会貢献』を基本理念に
2016年に創業100周年を迎えた(株)松本組。同社は、土木工事を目的として、創業者の松本治一郎氏が1916(大正5)年に設立。建築工事や舗装工事にも手を広げて66年5月に法人改組した。現在は、関連会社として舗装工事を手がける福岡道路(株)、管更生工事の(株)SPR工業、不動産関連の(株)陽光商事があり、福岡地区を代表する地場老舗ゼネコンとして地場を中心に幅広い取引先をもつ。
国や地方自治体など官公庁や、NEXCO西日本、UR都市機構などの公的法人からの公共工事で実績を重ねるとともに、九州電力、西日本鉄道など民間からの受注工事でも期待に応え、とくに福岡県において社会資本の整備に大いに貢献してきた。バブル期においても急増する民需ばかりを追求することなく、官公庁の要請に応えて公共性の高いインフラ工事を手がけるなど、『人間尊重』『社会貢献』を基本理念として事業を続け、今日に至る。
2017年6月期は、前期比31.7%増の売上高75億1,338万円を計上。1994年7月に代表取締役に就任した松本優三社長のもと、全社一丸となって「『和』をもって豊かな社会の実現に寄与する」の精神で活動している。
最新技術を生かした社会インフラの整備と維持
2018年3月11日、福岡県内最大の総貯水量4,020万m3(ヤフオク!ドーム約22杯分)を誇る多目的ダム「五ケ山ダム」が完成した。那珂川町五ケ山地区那珂川上流に建設された同ダムは、一級河川をもたないことから「渇水都市」と揶揄される人口150万人の福岡市にとって貴重な水源となるだけでなく、治水対策でも大きな役割をはたす。この建設工事に同社はJVで参加。創業から手がけてきた土木工事の経験と、とくにダム、取水場、送水・配水・下水管、処理場などの築造に携わるなかで磨かれた技術が生かされた。
水に関連した工事において、同社がもつ技術のなかで特筆すべきが、老朽化したさまざまな管路を非開削で再生する『SPR工法』である。同工法は、老朽化した既設管の内側に、硬質塩化ビニル製のプロファイルによる管路を形成し、その隙間に裏込め材を注入し、既設管・裏込め材・プロファイルが一体化した強固な複合管を構築し、管路の機能を再生する。どんな形状の断面でも非開削で水を流しながら施工することができるため、道路交通や市民生活への影響は少なく、コストも大幅に削減できる。上下水道の老朽化が大きな社会課題となるなか、同社の技術に寄せられる期待も高まっている。
(つづく)
<COMPANY INFORMATION>
代 表:松本 優三
所在地:福岡市東区馬出1-1-19
設 立:1966年5月
資本金:1億円
TEL:092-651-1031
URL:http://www.matsumotogumi.net<プロフィール>
松本 優三(まつもと・ゆうぞう)
1957年、福岡市生まれ。明治大学商学部卒業後、81年に(株)松本組へ入社。常務取締役、代表取締役副社長を経て、94年7月、代表取締役社長に就任。法人名
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