「脊振の自然に魅せられて」 『ヤマツツジ』ツツジ科 ツツジ属
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5月~6月の脊振の縦走路ではムシカリ、ミズキ、ゴマギ、アサガラ、ハイノキ、ヤブデマリ、ヤマボウシ、カマツカ、タンナサワフタギ、エゴ、ネジキなどの樹の花が1週間おきに咲き、白い花で山を染めます。
この時期の山歩きは私にとって絶好の癒しの時間です。脊振の魅力の素晴らしさを満喫しながら、ゆっくりと時間が過ぎていきます。そしてレンズを通して、この花たちと対話をする時間でもあります。4月末から5月は脊振を代表する花、ピンク色の『ミツバツツジ』や『ツクシシャクナゲ』を求めて多くの登山者が訪れますが、この時期を過ぎると山頂を求めて山歩きをする人がほとんどです。花の魅力を知らない人は、ただ汗を流すためだけの登山になっています。
花に無関心の人は多いものです。それは、それで山歩きを満喫されているのでしょうが、ただ黙々と歩くより、自然の美しさを知ることで、花や山野草に会えるのを楽しみながら山歩きができるようになります。5月末~6月始め、初夏の訪れとともに白い花が咲き誇る中、橙色の『ヤマツツジ』が咲き始めます。
ミツバツツジほど群生はしていませんが、新緑の樹木のなかにパッと明るい橙色の装いが目に飛び込んできます、実に華やかです。モミジやナンテンの葉などを料理に添えるのと同じ趣です。5月末、展望のポイントとして名高い鬼が鼻岩周辺にヤマツツジが咲いていました。ここから脊振山頂や福岡市の展望ができます。ヤマツツジが彩を添え、絶好の展望の時間となりました。
またブナ林のなかに1本だけヤマツツジが咲いている場所もあり、紅1点のヤマツツジの装いがすばらしいです。美しいブナ林で風がそっと通り過ぎ、樹の葉が少し揺れている。鳥のさえずりがすぐそばで聞こえてくる。この静かな時間、自然の素晴らしさに生命を感じます。私は岩場に腰を下ろし、この雰囲気を五感で味わう。なんと贅沢な時間だろう、あー空気がうまい!
2018年6月11日記
脊振の自然を愛する会 代表 池田友行関連キーワード
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