2024年12月26日( 木 )

ComputexはAI&IoTのアジアにおけるプラットフォーム!(後)

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スタートアップ企業の世界的なプラットフォームになる

 ――InnoVEX(イノベックス)は今回が3回目ですが、年を追うごとに盛り上がりを見せています。今年の会場もすごい熱気でした。EU諸国はEUブースのほかにフランス、オランダなどは独自に大きなブースを構えていました。中国のアリババも出展していました。

InnoVEX風景

 黄 今、世界のスタートアップ企業で先頭に立っているのは、オランダ、フランス、ドイツ、イスラエルなどだと思います。私たちもそれらの国々には、より積極的に出展を呼びかけています。

 ただし、最近はアメリカ、東南アジア諸国もイノベックスに積極的に出展してくるようになりました。今年はマレーシア、フィリピン、韓国などが初出展しました。今年のイノベックスには3日間で17,687人の来場者がありました。私たちはイノベックスを、世界的な「スタートアップ企業のプラットフォーム」に育てていきたいと考えています。

最先端の情報を提供できるフォーラムを用意しています

 ――今年もインテル、マイクロソフトの基調講演を中心にフォーラムが充実していました。

フォーラムの様子

 黄 展示会としてもComputexはどんどん進化しています。2018年の今年は「AI」「5G」「ブロックチェーン」「IoT」「Innovations & Startups」「Gaming & VR」の6つの最新のテーマをそろえました。しかし、来場者は、10数年前のような、いわゆる展示会だけでは満足できなくなってきています。その期待に応えるために、最先端の情報を提供できるフォーラムを用意しています。

 清水則之氏 私は20回以上Computexに参加していますが、今黄処長の言われた意味はよく理解できます。私はラスベガスでComdexの栄枯盛衰も見てきました。Computexにも当然停滞の時期があったと思います。しかし、フォーラムの企画で見事甦りました。日本では聞けない講演がたくさんあり、世界貿易センターの大きなホールが参加者で溢れました。今は工夫を凝らした展示会のほかに、フォーラムや熱気あふれるイノベックスに参加するのをとても楽しみにしています。

単なる展示会ではなく、ビジネスアライアンスの交流の場

 ――時間になりました。最後に、来年の「Computex Taipei 2019」に出展、来場を考えている読者にメッセージをいただけますか。

 黄 メッセージは2つあります。1つ目は、これまでお話申し上げてきましたさまに、Computexは単なる展示会ではなく「ビジネスアライアンスの交流の場」であることを強調したいと思います。昨日(6月6日)のイノベックス会場では、オランダのスタートアップ企業に、日本とヨーロッパの両方のパートナーが見つかりました。
 もう1つは、アメリカ・ラスベガスのCES(Consumer Electronics Show )やスペイン・バルセロナのMWC(Mobile World Congress)などと並んでアジアでは、ComputexがIoT&AIのプラットフォームであることを認識いただきたいと思います。そのためにTAITRAは、日本3カ所(東京、大阪、福岡)を含む世界60カ所に事務所を設け、リアルタイムで各国事情をウォッチしています。

(了)
【金木 亮憲】

【中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)】1970年に台湾の対外貿易促進を目的に、台湾政府と業界団体の支援により設立された日本のジェトロに相当する非営利公的貿易振興機構。
TAITRA本部は台北にあり、国内ではほかに4拠点(新竹、台中、台南、高雄)、日本においては東京、大阪、福岡の3ヵ所に事務所を設ける。世界各地にある約60ヵ所の事務所をネットワーク化し、台湾企業の国際競争力の強化、海外企業とのビジネスマッチング、世界市場への進出 、外国企業の台湾調達、投資および技術協力提携などをサポートしている。

 
(前)

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