【『北方ジャーナル』記者の被災地ルポ(4)】避難の住人、声ふるわせ「レンジが宙を飛んだ」
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地震から一夜が明けた9月7日、札幌市東区の市立美香保(みかほ)小学校では、近くに住む人たち200人弱が避難所の体育館で朝を迎えた。
自宅の断水で避難を決めた女性(20)は午前中にいったん帰宅した後、この日も避難所に泊まることにするという。
「マンションの給水タンクが壊れ、エレベーターまで水浸しに。停電も続き、情報が入手できず不安だった」と、声をふるわせる。この朝は市内のNPOが発電機を運んできてくれたため、「ようやくスマートフォンの充電ができた」と、ほっとした表情を見せた。
高齢の母と一緒に身を寄せた女性(59)は、生まれも育ちも北海道。札幌に住み始めてから20年以上になるが、「こんな揺れは経験したことがない」。深夜、突然の地震は「すぐ終わると思っていた」が、電子レンジなどが宙を飛ぶのを見て恐怖に体が固まった。
避難所でほかの人たちと語らうことで不安は薄れ、初日の夜はぐっすり眠ることができたという。ただ、帰宅はいつになるかわからない。「元通りの暮らしになるまで何日かかるのか…」と視線を落とした。
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