『脊振の自然に魅せられて』「リンドウ」竜胆　リンドウ科

　リンドウは秋を代表する花として広く知られており、花屋さんの店先に並んでいるのをよく見かけます。
　脊振の山で秋に咲くリンドウを見かけたことはありませんが、地元の人によると咲いている場所はあるということです。

　佐賀県に天山という山があります。この山には草原が広がっており、季節ごとにたくさんの野草を見ることができます。
　天山スキー場手前の分岐から林道を登ること10分で山頂駐車場に、さらに登ること20分で海抜1,046mの天山山頂に着きます。
晴れた日は南側に有明海を通して雲仙、多良岳が望めますし、さらに視界が良好な日であれば阿蘇山、九重連山、由布岳、英彦山なども望めます。北側では脊振山系の全貌が見渡せ、その先の唐津湾までも見ることができます。

　ススキの穂がたなびく天山の山道を、これらの展望を楽しみつつ歩いてみました。山道沿いに所々、リンドウが咲いており、まるで兄弟・家族のように賑やかに咲いているものもあります。
　登山者の姿を背景にリンドウの撮影をしてみました。

のんびりした時間を楽しむ

　秋の天山に家族連れや若者たちが登ってきます。そして山頂で展望を楽しみながら、のんびり昼食をとっています。
　11月3日、天山の山頂からバルーンフェスタ開催中の佐賀平野に目を向けてみました。しかし、残念ながらバルーンの姿を目にすることはできませんでした。バルーンが浮かぶ佐賀平野をのんびり眺めたかったので、残念です。

　リンドウの咲く草原で、アキノキリンソウは、その生命の終わりを迎えようとしていました。これから晩秋へと向かっていきます。天山山いただからは脊振山系の山容がくっきり見渡せ、優しく佇んでいるかのように感じました。

　背振ではリンドウの仲間で、背丈の低いハルリンドウとフデリンドウを春に、ツルリンドウを秋に見ることができます。

2018年11月14日
脊振の自然を愛する会
代表　池田　友行