九州地銀の2019年3月期 第2四半期(中間期)決算を検証する(4)
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【表1】を見ていただきたい。九州の3金融グループ(ふくおかFG・九州FG・西日本FH)の2018年9月期の純資産残高順位表である。
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この表から見えるもの
・1位はふくおかFG(福岡銀行・熊本銀行・親和銀行)で前期比+146億円の7,935億円。
・2位は九州FG(肥後銀行・鹿児島銀行)で前期比+120億円の6,455億円。
・3位は西日本FH(西日本シティ銀行・長崎銀行)で前期比+30億円の5,378億円。
◆ふくおかFGと九州FGは120億円を超える増加となっているが、西本FHは30億円の増加にとどまっており、明暗が分かれた。
(2)自己資本比率について
◆日本国内のBIS規制における自己資本比率は、国際業務を行う銀行などに適用される国際基準(最低8%)と国内業務のみの銀行などに適用される国内基準(最低4%)の2種類があるが、九州地銀で海外に支店を出している銀行はなく、すべて国内基準が適用されている。・九州FGは11.53%。西日本FHは9.76%。ふくおかFGは9.60%と、いずれも国際基準の8%を上回っており、海外支店を開設することができるが、今のところ九州地銀は【表1】の通り、海外に駐在員事務所を構えるだけとなっている。しかし、九州はアジアの玄関口であり、九州地銀が支店を開設する日も遠くないだろう。
【表2】を見ていただきたい。九州地銀18行の2018年9月期の純資産残高順位表である。
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この表から見えるもの
・1位は福岡銀行で前期比+147億4,500万円の6,793億円。自己資本比率は8.68%(前期比+0.14%増)となっている。
・2位は西日本シティ銀行で前期比+1億6,200万円の5,167億円。自己資本比率は9.97%(前期比+0.06%増)。この2行までが5,000億以上。
・3位は鹿児島銀行で前期比+86億1,100万円の3,208億円。自己資本比率は10.64%(前期比▲0.08%)。
・4位は肥後銀行で前期比+43億9,000万円の3,071億円。自己資本比率は10.81%(前期比▲0.22%)。九州FG傘下2行それぞれの純資産は3,000億円台だが、鹿児島銀行が上位にいるのが目を引く。
・5位は大分銀行で前期比+62億9,000万円の2,026億円。自己資本比率は10.21%(前期比+0.1%)となっている。ここまでがトップ5で、純資産が2,000億円以上の銀行となっている。
・6位は十八銀行、7位宮崎銀行、8位親和銀行、9位佐賀銀行、10位の北九州銀行まで5行の純資産は1,000億円以上となっている。
・11位以下は熊本銀行、宮崎太陽銀行、南日本銀行、筑邦銀行、豊和銀行、福岡中央銀行、佐賀共栄銀行、長崎銀行の順位となっている。
まとめ
自己資本比率は国内基準の4%を18行すべてが大きく上回っており問題はないが、純資産トップの福岡銀行の6,793億円に対して、18位の長崎銀行は148億円で約46倍の開きがある。この表からわかるように、純資産が1,000億円以下の銀行は含み益がそんなにあるわけではないため、当期純利益の黒字を何とか維持することが精一杯で、純資産を大きく増加させることは厳しい状況にあるようだ。
(つづく)
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