九州地銀の2019年3月期 第2四半期(中間期)決算を検証する(7)
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【表1】を見ていただきたい。九州地銀(18行)と隣県の山口県(2行)および沖縄県(3行)を加えた2018年9月期の消費者ローン残高シェア表である。
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◆1位は長崎銀行で、貸出金2,439億円のうち、1,547億円が消費者ローンであり、その比率は63.4%と他行と比較してダントツに高い。一方、企業などへの事業性貸出金は892億円で、その比率は36.6%しかないのがわかる。
・公取委は10月24日、ふくおかFGと十八銀行の統合を承認すると発表した。2016年2月に統合を申請していたが、統合すると長崎県内のシェアが7割超に達することなどから、延期されており、2年半が経ち、ようやく承認された。十八銀行が借り換えを含み、ほかの金融機関に1,000億円弱の債権を譲渡することにより、長崎県内の中小企業向け貸出シェアが約75%から65%に落ちることから今回の決定に至った。
・両社は19年4月1日に経営統合し、20年4月1日に親和銀行と十八銀行は合併を予定している。
◆2位は沖縄銀行で42.4%。琉球銀行は6位の34.5%となっており、沖縄県は個人ローンの資金需要が旺盛なようだ。
◆3位の西京銀行(山口県周南市)は、前期比+412億円の4,816億円。山口銀行の消費者ローンは前期比+190億円の6,362億円。それに対し西京銀行は前年比で倍以上増加しているのが目につき、東証一部上場のアパート企画・施工・管理会社のTATERU(タテル、旧インベスターズクラウド)とのつながりが読み取れる。今後、消費者ローン残高が、どのように変化するかを見守っていく必要があるようだ。
・4位の西日本シティ銀行、5位の鹿児島銀行以下、9位の熊本銀行までがシェア30%台となっている。
・福岡銀行の消費者ローン残高は、わずかにマイナスとなっているものの、事業性貸出金は西日本シティ銀行の前期比+1,797億円に対し、前期比+5,529億円と約3倍の差をつけている。
まとめ
十八銀行と親和銀行との合併について、ふくおかFGは「長崎県は九州地方で最大の人口減少県のため経営環境の急速な悪化が見込まれる。金融サービスを維持・持続させるためには、経営統合による効率化が不可欠。とくに同一地域内の重複店舗の統合などによるシナジー効果は大きい」などと評価しており、それが認められたかたちだ。
しかし、長崎銀行の計数を見る限り、十八銀行と親和銀行の合併による経営効率化は、離島が多い長崎の県民及び企業にとって、試練の道の入り口だと言わざるを得ない。
(了)
【(株)データ・マックス顧問 浜崎裕治】関連キーワード
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