中国経済新聞に学ぶ~ファーウェイ排除 日本企業に悪影響(後)
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ファーウェイは先月7日、深センで、主要サプライヤーを集めて年次総会を行った。参加した150社のうち3分の1が日本企業であり、ソニー、村田製作所、ヒロセ電機、富士通、住友電工、東芝メモリ、古河電工、三菱電機などを「ゴールドサプライヤー」に選んだ。ファーウェイが1年間で日本から購入する金額は、日中貿易総額の4%にあたる。
また、日本のSIMカード式携帯電話のうち、ファーウェイ製のものが31.5%を占めており、ASUS(19.9%)、アップル(13.7%)、シャープ(12.5%)を抑えてトップに立っている。また携帯電話全体でもソニーと僅差の2位で、シェアは9.6%である。
さらにファーウェイは2011年、中国企業として初めて日本の経済団体連合会に加入した。今回の日本政府によるファーウェイ排除はつまり、経団連加盟企業の製品を排除するという異例の事態である。これについて経団連はコメントを出していない。
ファーウェイの排除により、日本企業にどういった影響が生じるのだろうか。
真っ先に損害を被るのは、ロボットを製造している安川電機である。同社はすでにファーウェイから200億円(約12億5,000万元)相当のロボット購入計画を中止するとの連絡を受けており、このため来年の生産規模の確定が難しい状態であるという。同社にとって中国は海外で最大の市場であり、中国の売上高は全社売上高の23%を占めている。ファーウェイの購入中止によりほかの中国発注分に支障が出るかは今のところ予測がつかない状況である。
一方で、ソニー、東芝、三菱電機などは現在、日本政府の排除指令によりファーウェイの日本製部品の購入数量が減ることを心配している。この問題は来年の後半に顕在化しそうである。専門家によると、ファーウェイは米国を中心とする同盟国グループによる締め出しに遭い、来年には日本製部品の購入総額は30%以上、金額にして4,000億円減少するとのことであり、こうなると日本の各企業の業績も悪化してしまう。
中国政府は今のところ、日本政府に対する対抗措置は発動していない。中国政府の関係者は経済メディアの取材に対し、通信機器については日本が米国に倣ってファーウェイを排除するのは致し方ないが、携帯電話までが対象になると対抗策を取らざるを得ず、まずは日本の被災地の農産物の輸入解禁を延期するだろうと答えた。また、日中両国で合意した第三国での共同開発計画にも支障が出て、回復しつつある両国の信頼関係にかなりの悪影響が生じると見ている。この関係者は、困難な時ほど日中両国は協力し合って米国政府による「攪乱」を防ぐべきだと述べている。
(了)
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