若手の採用、教育に注力、お客さまの信頼を得る人材を育成
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山本設備工業(株)
新社屋で社員の意欲向上
山本設備工業(株)は2017年11月、新社屋を新築し、福岡市南区那の川から移転した。初めて訪問した際の印象は、「まるで設計事務所みたいだ。あか抜けたデザインで、ガラス張りの窓からは光が燦燦と注ぎ込んでいる。社員たちは働きやすいだろう」というものであった。この設計は、施工した上村建設(福岡市博多区)の若手建築設計士によって練られたという。若い人材のセンスがフルに活用されていた。
「本社移転から1年が経ちましたが、社員たちの仕事ぶりに変化はありましたか?」と、山本慎一社長に質問を投げてみた。「いやー、思った以上に社員たちが喜んでくれたことは嬉しい。自分でいうのも変だが『会社がこれだけ我々(社員)のことを大切にしてくれているのだ』と口々に語っていると耳にした。目に見えて社員たちのモチベーションが向上した」と語る。モダンなデザインの事務所内は広々としており、机やデスクもお洒落。この職場環境なら誰もが仕事に精を出してくれるはずだ。
「人手不足は当分続くという覚悟をもたなければならない。ありがたいことに、新社屋を建てたことは、新規採用の面でも有利に働いている。受注環境に恵まれ業績が好調ということもあるが、こういう時にこそ会社は社員たちへ還元する姿勢を明確にすることが優先課題と思い実践している」(山本社長)。
新卒採用を持続
大学・高校の設備科の卒業生を大手の同業者ばかりでなくゼネコンが根こそぎ奪っていく。新卒を採用することは至難の業だ。それでも同社は5年連続で新卒を確保してきた。山本社長は「組織として、世代の断絶があってはならない」という経営信念を抱いている。今の若者たちは自分で積極的に取り組むことに欠ける傾向があるが、年齢差のない先輩が積極的に教えれば自ずと馴染んでくるようになる。
定着するまでは5年を要するという。若手がテキパキ動き、大きな声で挨拶をしている現場には、お客が好感をもつ。同社の場合、建設業者(ゼネコン)からの受注ばかりではない。一般居住者(施主)から請けるリニューアル工事が年間6億円ある。担当要員は20名だ。
リニューアル工事の場合、一般個人がお客であり、常識外れの振る舞いをすればすぐさま嫌悪感をもたれる。山本社長は「お客さんに信頼される人材づくり、若手育成が、営業でも要になる」と強調する。加えて、24時間体制でアフターサービスに対応し、顧客満足度を高める努力を行っている。成果を挙げるには若手の機敏な動きが不可欠。だからこそ若手を採用し、自社生え抜き教育に専念しているのだ。
2020年まで現状の好調な受注が継続する見通しのもと、同社は先手を打ってきた。M&Aで2社買収しさまざまな研究も行っている。山本社長は、福岡市管工事協力会会長も務め、業界のリーダー格である。2019年も業界の牽引役として期待されている。
<COMPANY INFORMATION>
代 表:山本 慎一
所在地:福岡市南区清水3-5-27
設 立:1961年3月
資本金:5,000万円
TEL:092-554-5930
URL:http://www.y-s-k.co.jp法人名
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