広範な品目で値上げ 前回消費増税時との売価を比較する
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10月から消費税率が食品を除き8%から10%に引き上げられる。そこで現在の税率になった2014年4月1日と今年1月28日の売価を比べてみた(下表)。対象は比較可能な15品目で、量を減らし実質値上げした明治ブルガリア・ヨーグルトとネスレ・ゴールドブレンドは現在の量に換算して算出した。
トライアルカンパニーは11品目を値上げしていた。値下げは1円安の雪印ネオソフトだけだった(ほかは据え置き)。
ルミエールは値上げ9、値下げ5品目だった。295円から259円に値下げした「サッポロ一番味噌ラーメン」は期間限定価格で、通常299円で売っており、実質的には値上げ。カゴメ・トンカツソース99円も通常価格は139円で、14年4月1日から10円高い。
マルキョウは値上げ9、値下げ5品目でルミエールと同じ。462円から388円に下げたゴールドブレンドは通常539円で売っている。
日銀は、日本経済はデフレから脱出していないとしているが、食品に関する限りデフレは終わったといえそうだ。前回増税を機に円安を理由に広範な品目で値上げが進み、新価格が定着している。売価をほとんど動かさないルミエールの値上げ品目が全体の5割を超しているのは、メーカーの値上げ圧力が強かったことを示す。
大手食品メーカーは人件費と物流コスト増を出荷価格に転嫁する方針で、山崎製パンは主要品目の出荷価格を引き上げた。10月の増税で消費者の低価格志向は一段と強まると予想され、小売側は難しい対応を迫られる。
<低価格3社 前回増税直後との売価比較>
1、日清カップヌードル
T 127→139 L 117→145 M 139→1352、サッポロ一番味噌ラーメン5個
T 295→389 L 295→259 M 254→3193、日本ハム「シャウエッセン」148g
T 219→228 L 229→228 M 368→1744、雪印バター無塩200g
T なし→なし L 398→445 M なし→3455、雪印ネオソフト320g
T 179→178 L 185→178 M 174→1836、明治ブルガリアヨーグルト450g
T 116→129 L 116→139 M 127→1397、ミツカン味ポン360?
T 175→179 L 175→179 M 153→1628、ハウスバーモントカレー238g
T 198→229 L 178→198 M 180→2049、キューピーマヨネーズ450g
T 198→198 L 198→199 M 194→19310、カゴメ・とんかつソース300g
T 139→149 L129→ 99 M 100→10811、ネスレ・キットカットミニ14枚
T 229→229 L 235→229 M 462→38812、キリン「のどごし生」6本
T 618→625 L 600→625 M 645→64613、伊藤園「おーいお茶」2L
T 128→129 L 137→137 M 96→ 11814、ネスレ・ゴールドブレンド80g
T 532→599 L 407→499 M 411→38815、黒霧島25度1.8Lパック
T 1345→1399 L1345→1398 M 1382→1403(注)
・価格は円、税込。矢印の左が2014年4月1日、右が19年1月28日。T=トライアル新宮店、L=ルミエール福津店、M=マルキョウ和白店。
・明治ブルガリア・ヨーグルトは14年4月1日の500gを450gに、ネスレ・ゴールドブレンドは90gを80g価格に換算した価格。
・マルキョウの「シャウエッセン」はトライアル、ルミエールに合わせ148g税込に換算。
・マルキョウは本体価格(税抜)表示のみで、税込に換算し四捨五入。関連記事
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