2024年11月05日( 火 )

久留米に新工場建設の資生堂~業績面も好調に推移

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 化粧品大手の(株)資生堂(東京都港区)が、2021年度中の稼働予定で、福岡県久留米市に新たな生産拠点「福岡久留米工場」の建設を計画している。同工場は久留米市内の「久留米・うきは工業団地」内での建設が予定されており、需要が拡大している国内外向けのスキンケア製品を主に製造。同社の国内工場(福岡久留米工場含む)のなかでは中規模程度となる年間約1億4,000万個の生産能力をもち、投資額は約400~500億円を見込んでいる。次世代型工場として、IoTなどの最先端技術を取り入れた最新設備を導入する予定で、地元となる久留米を中心に約1,000人規模の新規雇用が創出される見込みとなっている。

 同社では現在、2014年12月に発表した中長期戦略「VISION 2020」で掲げる「世界で勝てるグローバルビューティーカンパニー」を目指して、全社一丸となってさらなる成長の実現に取り組んでいる。近年の業績は増収増益基調で推移しており、直近となる18年12月期(連結決算)においては、売上高1兆948億2,500万円(前年同期比+8.9%)に対し、営業利益1,083億5,000万円(同+34.7%)、経常利益1,094億8,900万円(同+36.3%)、当期純利益614億300万円(+169.9%)を計上。いずれも過去最高を更新した。

 好業績を牽引しているのは、百貨店や専門店などで対面販売されている付加価値の高い高級化粧品「プレステージ」ブランドだ。同社では、同ブランドへの戦略的な投資強化を続けてきており、同ブランドが国内のみならず中国やアジア市場でも好調なことが、全体の業績を伸ばす原動力となっている。

 同社では今後、重点ブランドへの積極的なマーケティング投資の継続や、サプライチェーン構築に向けた投資を拡大していくことで、19年12月期は売上高1兆1,720億円、営業利益1,200億円、経常利益1,200億円、当期利益755億円を見込んでいる。

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