トライアル、店内にAIカメラ1,500台 店舗IT化加速へスマホ活用し独自開発
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(株)トライアルHD(本社:福岡県福岡市、亀田晃一社長)は小売に特化した「リテールAIカメラ」の独自開発を行う。
スマートフォンがベースの小売に特化した独自開発のAIカメラを搭載。スマホ同様に1,300万画素の高画質で動画や静止画の撮影ができAI処理まで行う。標準でWi-FiやHDMI、USBで周辺機器との接続が可能。スマホのかたちをしたAI処理機能付きカメラ。来店客の購買行動を分析し、その時点ごとに最適な情報をサイネージと呼ばれるモニターで提供する。
スマホベースにしたことで製造コストも大幅に抑えられ、店舗への大量導入が可能となった。19日にリニューアルオープンする「メガセンタートライアル新宮店」に1,500台導入する。新宮店では電子プライスカード7,000枚、レジカート200台、サイネージを210台導入し、スマートストア化をすすめる。
新宮店で検証を進めながらカメラのブラッシュアップを行って仕様を固め、2024年2月までには累計30,000台の生産を目指す。まずは20年までに福岡・佐賀の自社全店舗への導入を目標とし、同業他社への販売も検討している。
電子プライスカードの活用では、売価変更に関しての作業と表示ミスの削減が期待できる。通常では、売場の表示変更とレジの設定価格の変更が必要で、どちらかの作業漏れが起きると、売り場表示とレジの価格が違うという事態が発生する。電子プライスカードではレジの設定価格に合わせて自動的に表示変更されるため、売価違いが原則発生せず、作業負担も大幅に軽減される。
近年、ディスカウンターながらIT・AI活用で注目される同社だが、祖業はソフトウェア・IT開発。その後パソコン販売、家電量販、総合ディスカウント、スーパーセンターと業態を変えてきた。IT・AI活用で業界を先駆ける現在の姿も同社としては自然な流れなのか。
【吉田 誠】
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