2024年11月25日( 月 )

JR九州、2019年3月期連結決算~売上高過去最高更新も、最終利益は3期ぶりの減益

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 九州旅客鉄道(株)(以下、JR九州)は13日、2019年3月期の連結決算を発表した。

 売上高は過去最高となる4,403億5,800万円を計上し、9期連続の増収を達成。17年10月に連結子会社化したキャタピラー九州(株)が増収に寄与した。

 一方で、キャタピラー九州の連結子会社化や、JR九州の減価償却費増により営業費用が増加した結果、営業利益は638億8,500万円(前期比▲0.1%)、経常利益は665億3,900万円(同▲0.8%)、最終利益は492億4,000万円(同▲2.3%)を計上。営業利益と経常利益は6期ぶり、最終利益は3期ぶりの減益となった。

 セグメント別に見ると、「運輸サービス」は営業収益1,850億4,700万円(前期比+0.7%)、営業利益274億6,800万円(同▲6.0%)を計上。鉄道旅客運輸収入増などにより増収となったものの、減価償却費増により減益となった。

 「建設」では営業収益917億5,100万円(同+4.3%)、営業利益65億2,600万円(同+4.1%)を計上。新幹線関連工事や鉄道高架工事、マンション工事などの増加により、増収増益となった。

 「駅ビル・不動産」では、不動産賃貸業において「アミュプラザ小倉」や「アミュプラザ長崎」のリニューアルを実施したほか、各駅ビルでの積極的なイベント展開を行って収益拡大に努めたほか、不動産販売業において分譲マンション「MJRザ・ガーデン鹿児島中央」や「MJR大分駅前ザ・レジデンス」などを売上に計上。営業収益726億9,200万円(同+4.7%)、営業利益237億8,400万円(同+2.5%)を計上し、増収増益となった。

 「流通・外食」では営業収益1,040億5,000万円(同+0.8%)、営業利益34億1,200万円(同▲6.5%)を計上。小売業においてドラッグストアやコンビニエンスストアなどの新規出店や、飲食業での新業態店舗の開発を進めたことで増収となったものの、経費増により減益となった。

 「その他」では営業収益898億8,500万円(同+33.3%)、営業利益35億6,900万円(同+48.1%)を計上。建設機械販売・レンタル事業における前出のキャタピラー九州の連結子会社化や、ホテル業における「JR九州ステーションホテル小倉」のリニューアル実施などで、増収増益となった。

 JR九州では今年4月より、3カ年の「JR九州グループ中期経営計画2019‐2021」がスタートした。2020年3月期の連結業績については、売上高4,423億円(前期比+0.4%)、営業利益566億円(同▲11.4%)、経常利益572億円(同▲14.0%)、最終利益425億円(同▲13.7%)を予想。税制特例措置の廃止や、鉄道事業における減価償却費増などによる費用の増加を見込んでいる。

【坂田 憲治】

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