日本初、都市部でのドローン離着陸実験が成功 「FUKUOKA Smart East」プロジェクト
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福岡市などが取り組む「FUKUOKA Smart East」の一環として、ドローンの自動離発着に関する実証実験が28日、九州大学箱崎キャンパス跡地で行われた。担当したのは(株)トルビズオン、(株)自律制御システム研究所(ACSL)、セイノーホールディングス(株)の3社。ドローンの実験自体は目新しくないが、都市部での実施は日本初となる。ビルや住宅、人などが集積する都市部は、航空法などの規制、制約が多いほか、携帯電波やWiFiなどが飛行の障害となるためだ。
今回の実験では、安全で正確な離発着ができるかを検証した。実験には高島宗一郎・福岡市長も駆けつけ、実験実況などのマイクパフォーマンスに一役買った。
実験内容は、約1kgのAED(自動体外式除細動器)を搭載したドローンを陸送ロボットから離陸させ、目視外飛行での自動運転により、約200m離れた場所に着地させ、AEDを届けるというもの。離陸したドローンは、地上約20mまで上昇。歩行者程度のスピードで移動した後、指定の場所に無事着地した。最大7m程度の風が舞う条件下だったが、問題なく離着陸を終えた。
ドローンによる空のビジネス「sora:share」を手がけるトルビズオンの増本衞社長は、「実験はすべて成功した。ドローンの飛行実験は東京都内ではなかなかできないが、福岡には、都市部に広大な実験場を有し、地の利がある。あらゆるステークホルダーを巻き込みながら、オープンイノベーションの波を呼び込んでいきたい」などと語った。
「FUKUOKA Smart East」とは、九州大学箱崎キャンパス跡地を拠点に、AIやドローンなどの最新技術を活用することを目的としたまちづくりプロジェクトを指す。2018年8月、福岡市、九州大学、都市再生機構(UR)、福岡地域戦略推進協議会から成る推進コンソーシアムが設立され、先端技術導入に向けた実証実験の支援などを行っている。
【大石 恭正】
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