2017年7月5日から6日にかけ、記録的な大雨により甚大な被害をもたらした九州北部豪雨。最も被害が大きかった福岡県朝倉市では、7月5日午前10時から追悼式が行われた。

追悼式には亡くなられた33名の方々の遺族のほか、来賓として福岡県知事・小川洋氏、福岡県議会議長・栗原渉氏、朝倉市議会議長・堀尾俊浩氏らが参列。式の冒頭では、亡くなられた方々の名前が読み上げられ、参列者全員が黙祷を捧げた。
来賓による追悼の辞の後は、被災者を代表して、伊藤睦人氏が当時の状況を振り返った。「みるみるうちに大雨が降り、避難することもままならない状況で、多くの人が安全と思われる場所に待機したが、状況は一向に変わらず、濁流の中、恐怖と不安におののきながら、夜が明けるのを待った。夜が明けて辺り一面を見渡すと、緑に覆われた美しいふるさとの大地が土砂に飲み込まれ、言葉にならず、思わず涙が溢れた」―伊藤氏の話を聞き、感極まって涙する参列者の姿もあった。

式の最後には参列者全員が献花を捧げ、犠牲者の冥福と、1日も早い復興を祈った。
会場外には「被災者を見捨てるな」と書かれた横断幕を手にした九州北部豪雨朝倉被災者の会が小川知事を待ち受けていた。小川知事は立ち止まって被災者とも言葉を交わし、会場を後にした。

【内山 義之/長谷川 大輔】
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