「れいわ」出演させない可能性あり、NHK『日曜討論』
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NHKが『日曜討論』に「れいわ新選組」「NHKから国民を守る党」を出演させない可能性もあり得るとの見解を示した。これに対し、「れいわ」の山本太郎代表は出演依頼がない場合、抗議も辞さない構えだ。
『日曜討論』は7月の参院選後、各党の代表者による討論を1度も放送していない。筆者がその理由を尋ねたところ、「お答えできない。NHKの自主的な判断で決めている」と回答した。「来週はマラソン番組で放送はない」とのこと。
先の参院選で政党要件を獲得した「れいわ」と「N国」は出演できるのかとの質問に対し、「今の時点ではお答えできない」「国政への参加状況を随時見ながら、編集権に基づいて検討中」と回答。
「では、これら2党を出さない可能性もあるのか」とただすと、「報道機関の自主的な検討の結果として十分ある」と答え、排除もあり得るとの見解を示した。
この見解に対し、「れいわ」の山本代表は、「相変わらずの寝ぼけっぷり。ぶっ壊すという人たちがいても、『やめといてやれよ』とはよう言わない」と突き放した。
「政党要件を満たしているわけだから、NHKの独自ルールみたいなものに振り回されるってことではない」とけん制した。
出演依頼がない場合、抗議などの「行動は必要」としながらも、「自分たちだけの権利を主張するわけにはいかない」と述べ、抗議する際にはN国も公平に出演できるよう求めていく考えを示した。
『日曜討論』をめぐっては、2013年に「みどりの風」を出演させなかった。その際、NHKは「5人以上の国会議員がいて、直近の国政選挙で2%以上の得票の両方が必要」との独自の基準を示した。同党は得票率2%を満たしていなかった。同党の亀井静香衆院議員は当時、「要件が差別的だ」として、記者会見でNHKの記者を出入禁止にした。
2015年には「生活の党と山本太郎となかまたち」「日本を元気にする会」の2党が出演できなかった。いずれも得票率2%未満を理由にしている。この際、「生活の党」の山本共同代表と玉城デニー幹事長がNHKに抗議に出向いた。一方で、結党前の「おおさか維新の会」幹部が出演している。
公職選挙法では、所属国会議員が5人以上か、直近の国政選挙で得票率2%以上の政治団体を政党と認めている。参院選で「れいわ」は比例区の得票率が4.55%、「N国」の選挙区合計の得票率は3.02%で政党要件を満たした。
<プロフィール>
高橋 清隆(たかはし・きよたか)
1964年新潟県生まれ。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)、『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)、『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)、『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)。ブログ『高橋清隆の文書館』。▼関連リンク
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