2024年11月23日( 土 )

『脊振の自然に魅せられて』「ゲンノショウコ」‟現の証拠” フウロソウ科

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「ゲンノショウコ」ソフトイメージで撮影しました。

 ゲンノショウコ?古くから胃腸薬として使われ、飲むとたちまち胃腸が回復するということで「現の証拠」と名付けられたようです。

 私の小さいころはこの名をよく耳にしていました。ドクダミ、センブリとともに民間薬の1つです。

 8~9月ごろから里山の道端のいたるところで見ることのできる野草です。花びらの大きさは1cmから1.5cmくらいで背丈は30cmくらいの野草で、陽の光を好む植物です。

 花の色は明るいやや紫がかった赤ですが、時々白い花も見かけます。

 道端に咲く野草ですが、私にはこのゲンノショウコの花がとても可愛く見えます。

 咲き終わるとトンガリ帽子のようになり、やがて黒くなって種を弾き飛ばします。

 脊振で山野草の写真を撮り始めたころ、月刊誌「風景写真」で写真を学んでいました(当時はポジフィルムで撮影された写真が掲載されていました)。

 そのなかに、晩秋のゲンノショウコの写真がありました。夕日を背景に咲き終わったゲンノショウコのトンガリ帽子状の黒い実が夕日に輝いていました。「面白い写真だな」と感心し、こういう撮り方もあるのだと印象に残った1枚でした。

 私はその写真に魅了され、ゲンノショウコを追い求め、この花の撮影に何度もチャレンジしました。しかし、いまだに気にいった写真を撮れていません。

2019年9月26日
脊振の自然を愛する会
代表 池田 友行

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