2024年11月23日( 土 )

『脊振の自然に魅せられて』「九州水フォーラム2019」に参加して

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九州水フォーラム2019にて
九州水フォーラム2019にて

 「九州水フォーラム2019」が12月11日(水)、福岡市中央区の「電気ビル共創館」で開催された。脊振の自然を愛する会としては今回で3回目、ポスターセッションへの参加である。

 この日は凶弾に倒れたペシャワール会代表・中村哲氏の葬儀当日ということもあり、開演前に全員で黙祷を捧げた。

 基調講演の後、ポスターセッションが行われた。ポスターセッションは九州の13の企業、団体が参加し、水に関する企業理念や活動をパネルに展示し活動を発表するというもの。持ち時間3分という短い時間で各自、活動報告を行った。

 このなかで印象深かったのは陸上自衛隊西部方面隊による「自然災害への対応及び大規模災害への備え」と題した発表だった。2019年の屋久島・口永良部における豪雨災害の人命救助、断水復旧活動や九州北部豪雨での人命救助、流出油の除去、入浴、給食、防疫活動についての報告があった。

 このほか、大分県杵築市立八坂小学校の生徒たちが日本の生活と世界の様子の違いに気づき、自分たちにできることについて考え、取り組もうとする姿を発表した「世界の中の日本〜私たちにできること(タイ文化の理解を通じて)」も印象的だった。

 発表の最後は「脊振の自然を愛する会」である。最後の発表ということもあり、注目が集まるなか、脊振山系での道標設置、山開き、清掃登山、ゴミ処理について報告。最後に豊かなブナが福岡県と佐賀県の水を育んでいると発表した。

 パネルディスカッションでは小学校4年生の時から遠賀川の水に慣れ親しんできた九州大学大学院の仲野氏が活動を発表。仲野氏は「第6回世界水フォーラム」(フランス)参加経験者で、河川敷の清掃活動、分別、記録、ホタルの復活など、若者から見た河川の水の大切さを訴えた。

 第4回アジア・太平洋水サミットは来年10月に熊本で開催される。脊振の自然を愛する会も参加し、脊振の豊かな水を世界にアピールしたい。おりしも日本山岳遺産に認定されたばかりなので良い機会だと思う。

 最後に、ご多忙な中、「水フォーラム2019」の開催に尽力された九州大学大学院工学研究院社会部門の清野聡子准教授に心より敬意を表したい。

2019年12月17日
令和元年度 環境省自然歩道関係功労者表彰
脊振の自然を愛する会
代表 池田 友行

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