こんな人が首相であることは私たちの悲劇
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NetIB-Newsでは、政治経済学者の植草一秀氏のブログ記事から一部を抜粋して紹介する。今回は権力を濫用し、政治を私物化していると安倍首相を厳しく批判した2月12日付の記事を紹介する。
安倍政治が持続する三大理由を指摘してきた。
第一は、日本の刑事司法が腐敗しきってしまっていること。
第二は、日本のマスメディアが腐敗しきってしまっていること、
第三は、主権者である国民がぬるすぎること。この3つの要因で安倍暴政が続いている。安倍内閣は政治を私物化しているだけでなく、日本経済の運営にも失敗している。
2012年12月の第2次安倍内閣発足後の日本経済は最悪の状況を続けている。
経済で良くなったといえるのは、
1.企業収益が増加した
2.株価が上がった
3.雇用が増えた
4.外国人の訪日が増えた
ことだけだ。これだけを取り上げると、日本経済もなかなかのものだなどと考えてしまう人もいるかもしれない。しかし、それは浅はかだ。
1.経済成長率は史上最悪
2.労働者1人あたりの実質賃金が5%も減少
という現実が横たわる。雇用は数が増えただけで、1人あたり実質賃金は5%も減った。経済成長率が史上最悪のなかで企業収益が2倍以上に増えたことは、労働者からの搾取が拡大したことを意味している。
雇用が増えたというが、非正規の低賃金労働が増えただけだ。労働者の分配所得が減って、それを分け合う人数が増えたのだから、労働者が喜ぶことなどできない。
外国人訪日客が増えたのは円安進行で外貨の使い道が増えたことが大きい。国が弱くなって外国人訪日客が増えているだけだ。
問題は経済ばかりでない。森友疑惑、加計疑惑、桜疑惑の三大疑惑は何も解明されていない。
甘利明氏や下村博文氏などの不正疑惑、菅原一秀氏、河合克行氏、河合案里氏の疑惑も解明されていない。安倍首相が国会で厳しく追及されるのは、追及されるだけの根拠があるからだ。
桜疑惑では800人の前夜祭参加者に手交されたとされる領収書が一枚も出てこない。本当に領収書が存在するなら、参加者の少なくない者が領収書を保管しているはずだ。出てこないのは、もともと領収書が存在しないことを意味すると誰もが考える。
ホテルニューオータニの大宴会場を借り切って立食パーティーをするのに1人5,000円はあり得ない。疑惑を晴らすには明細書を公開するのが何よりも明解だ。その明細書を開示しないから、いつまでも追及を受けるのだ。
「疑惑をもたれたら説明責任をはたすことが肝要だ」と繰り返し述べてきたのはどこのどなたなのか。明確な証拠を示さないから追及が続いているだけだ。
その国会質問に対して「つまらぬ質問だ」とヤジを飛ばすようでは総理も議員も失格だ。黒岩宇洋議員に対しては、「ニューオータニの規約に書いてあるんですか?いまこれ、根拠のないことをおっしゃったということが明らかになりましたね。別にニューオータニの規約に書いてあるわけではないんですよ、そんなことが。根拠がないのにおっしゃる。根拠がないことをいうのはウソついてるのとおんなじことでしょ。」と逆ギレした。
※続きは2月12日のメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」「刑事司法私物化の極み黒川氏定年延長」で。
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