2024年12月22日( 日 )

新型コロナウィルス問題に隠された真実(後編)

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 NetIB-Newsでは、「未来トレンド分析シリーズ」の連載でもお馴染みの国際政治経済学者の浜田和幸氏のメルマガ「浜田和幸の世界最新トレンドとビジネスチャンス」から、一部を抜粋して紹介する。今回は、2020年2月21日付の記事を紹介する。


 中国人の食に賭ける思いには日本人の想像を絶するものがある。たとえば、先に述べたが、絶滅の危機に瀕しているトラについて。もちろん、中国政府は野生のトラを捕獲したり、その肉を食べることは禁止している。しかし、「禁止されると余計に食べたくなる」というのも歴史の証明するところであろう。

 2014年3月、南方日報によれば、「広東省で非合法のトラ肉クラブが摘発された」という。地元の富裕層と政府の幹部が密かに「禁止されている」野生の動物の肉を食べていたところが見つかり、逮捕されたのである。では、なぜ見つかったのだろうか?

 実は、このパーティーに参加していた人物が酔っ払って、その場の勢いで、写真をSNSに投稿したからだった。監視システムの進む中国ではこうした非合法の食事会も監視の対象になっている。習近平体制の下では、党や政府の幹部の汚職を防ぐため、こうした過剰な接待やワイロの受け渡しを厳しく取り締まるようになった。

 中国では獰猛なトラの肉は精力増強に効果があると信じられている。そのため、トラの肉も骨も毛皮も高値で取引され、投資の対象にもなっているほどだ。とくに、南方の広東省ではトラの売買は公然の秘密とされてきた。2007年の人民日報には「生きたトラを密売する業者が摘発された」とか、「トラの骨と毛皮が多数押収された」といった記事が掲載されていた。

 漢方医の間では「トラの骨はもちろん目玉が人の視力回復に効果がある」と受け止められているようだ。何しろ、トラといえば獰猛さはいうにおよばす、勇気と力を象徴する生き物。そのため、成功したビジネスマンや腐敗した政府の役人の間では「トラを食べれば、昼間の頭を使う仕事も夜の身体を使う仕事もうまく行く」と信じられている。とくに人気が高いのは「タイガーステーキ」と生姜入りの「タイガー・ペニス・スープ」とのこと。

 表向きは禁止されているのだが、「蛇の道は蛇」といわれるように、トラの肉や骨は闇取引が一向になくならない。トラの骨を浸したワインはネット上で高い値段で売られている。500ミリリットルのボトルが日本円で1本170万円ほどだ。

 いずれにせよ、なぜ武漢が発生の拠点となったのかは検討に値する。いうまでもなく、武漢は中国の中心に位置し、中国最長の揚子江の中心でもある。ところが、2010年以降、上流300kmに建設された三峡ダムの影響もあってか、揚子江で水揚げされる魚介類に異常が見られるようになってきた。自然な流れが堰き止められ、沿岸からの工場廃液や家庭からの汚水が川底に堆積し、水質の汚染が加速したのである。揚子江の魚を料理したり、食した人々が次々に体調を崩し、入院する騒ぎが起こり、入院患者の血液を検査した結果、コロナウィルスが確認された。

※続きは2月21日のメルマガ版「新型コロナウィルス問題に隠された真実(後編)」で。


著者:浜田和幸
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