パチンコホールの実態~悪意を向けるその前に(1)
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昨今の新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)感染拡大にともない、誤った情報を拡散する「デマ」が問題視されている。そして現在、偏った情報発信によっていわれなき批判にさらされている業界がある。パチンコホールを含む「遊技業界」だ。3月、某有識者がネット上で「休業させるなら学校よりパチンコ屋」と題したコラムを展開。相応の共感を得ると同時に、「偏見と無知だらけだ」とする反対意見も挙がるなど、物議を醸したのは記憶に新しい。
ただでさえいわれのないバッシングを受けやすい同業界だが、休業が求められるほどにパチンコホールの環境は悪いものなのか――長年業界に携わった経験を生かし、業界に関するさまざまな情報提供やコンサルティングなどを手がけている、(株)ヒントの代表取締役・永井優志氏に話をうかがった。
【聞き手・長谷川 大輔】
豊富な経験と実績を生かし業界発展のために活動
―― まずは、永井さんが業界に携わってから今日に至るまでの経歴を教えてください。
永井優志氏(以下、永井) 社会人になって、転職を経てたまたま某パチンコメーカーに就職しました。私がこの業界に入った当時は、いわゆる創業者や先代と呼ばれる人たちがまだ現場にいて、「泥水をすすって砂を噛む経験を超えられれば一人前になれる」と教えられてきました。汗水垂らしてホールに機械を運んだり、台の釘を打ったり、営業中にパチンコの玉が詰まるようなことがあれば、詰まりを解消するために裏で汗だくになりながら作業したこともあります。当時のエピソードは枚挙にいとまがなく、挙げればキリがありません。
その後いくつかの会社を渡り歩き、営業マネージャーや拠点責任者などを歴任してきました。その後、開発部門で商品戦略やマーケティングなどを経験させていただきました。直近(今の会社を設立する前)は、某メーカーのブランディングや、コンサル系の会社のお手伝いをしながら、業界団体で調査のお手伝いや委員、業界団体での講演や開発者向けのセミナー講師をさせていただいていました。
―― 今の会社を設立したきっかけは何だったのですか?
永井 長く業界に携わってきましたが、これまで知り合った多くの方から、「何か業界のためになるようなことをやってほしい」と言われたのがきっかけです。地元に帰るという選択肢も考えていましたが、こうした声を多くいただいて独立することにしました。
私が目指しているのは、前提として「遊技業界と遊技者の味方」であり、ホール側とメーカー側、そして遊技者側にとってプラスになる有益な情報の提供や発信をしていくというスタンスです。会社を設立してまだ1年余りですが、幸いこれまでの仕事を通じて培ってきた人脈と、それに連なるかたちでさまざまな団体にも多くの知人友人がいます。こうしたつながりを生かして、今後の事業を展開していきたいと思っています。
(つづく)
【文・構成/長谷川 大輔、代 源太朗】
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