【中体連】福岡県大会の開催は? 全国大会開催については4月中旬から検討会議
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スポーツ推薦で高校進学を目指す子の場合
中学校の運動部に所属する子どもたち、とくに3年生にとって夏の県大会は中学生活の集大成となる。県の頂点を目指して、毎日ひたむきに部活動に取り組んできた子も多い。
しかし福岡市は2日、市立学校の始業を17日まで延期することを発表し、4月20日からの始業を目指すとした。同日夕には福岡県も、県立学校を5月のゴールデンウイークまで休校することを発表している。
学校休業期間中は部活動も禁止されるため、3月2日から実施された一斉休校措置を含めると、中学生では50日間にわたって全体練習ができない期間が続くことになる。
こうした休校措置について、「部活命!」の子どもたちを見守ってきた保護者は複雑な心情を語る。
「うちの子は休業期間中も自主練習して身体がなまらないようにしていました。スポーツ推薦、それも特待生での高校進学を考えているので、もし大会がなくなればそれも難しくなります。長期間ちゃんとした全体練習ができないことで実力も落ちているでしょうし……」(福岡市立中学3年生女子の保護者)
中止されれば史上初
福岡県中学校体育連盟(県中体連)は、7月27日から開催予定の県大会開催について苦しい胸の内を明かす。
「日本中体連の方針が出ていないので、開催できるかどうか未定なのです。そもそも、7月初旬から始まる予定の地区大会や、地区大会前の小さな大会が開催できなければ県大会の出場校を決められません。そうなれば必然的に県大会が開催できないことになります。子どもたちにはかわいそうなのですが……」(県中体連の担当者)
地区大会の前に開かれる町や郡レベルの小さな大会は6月中旬に始まるため、残された時間はあまりない。地区大会などが開催できなかった場合は公平性の観点から「地区推薦」といった形式をとることもないという。これまで夏の県大会が中止されたことがないため、県中体連はまったく想定外の事態に対応を決めかねている。
全国大会は東海ブロックで開催予定
今年の全国中学校体育大会は、8月17日から東海ブロック(愛知、静岡、三重、岐阜)を会場に開催される予定で、主催する日本中学校体育連盟(日本中体連)は開催の可否についてすでに検討を始めている。
「義務教育である中学校の部活動は、正常、安全に学校教育が行われている前提ですので、現段階の状況判断を踏まえて4月中旬に開催の可否について検討会議を開くことを決めました」(日本中体連の担当者)
日本中体連には、全国に1万370 校ある中学校の9割以上が加盟し、男女合わせて約200万人の生徒が登録されている。全国大会は公平性の観点からすべての地域やブロックの代表校が参加することが前提で、「ひとつでも代表校を決められなかった地域があれば開催できない」(日本中体連)という。
これまで全国大会が中止されたことはなく、子どもたちの安全を確保しながらぎりぎりまで難しい判断を迫られることになる。日本中体連によると、仮に全国大会が中止された場合でも県大会やブロック大会の開催については地域の体育連盟に判断をまかせる方針だという。
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