2024年12月23日( 月 )

れいわが100兆円のコロナ緊急対策を提言

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 れいわ新選組は100兆円規模の新型コロナウイルス緊急対策を取りまとめ、山本太郎代表が6日、内閣官房の新型コロナウイルス感染症対策推進室に提出。ホームページに公表(「れいわ新選組のコロナ緊急提言」)した。

 緊急提言は(1)消費税はゼロ%に(2)1人あたり20万円の現金給付(3)イベント自粛や飲食店、中小零細・個人事業主と労働者への損失補てん(4)社会保険料の免除(5)水道・光熱費の免除など14項目からなる。

 (1)消費税は1年間0%にする特例法を制定。財源は国債発行で賄うとともに、特例法に経済条項を入れる。
 (2)現金給付は必ず届くよう、世帯宛てでなく、個人宛てにする。
 (3)イベントのキャンセル費用は国が補てん。事業者は前年同時期の売り上げと比較し、損失分は政府が補う。労働者には給与全額を補償。家賃免除などを行う大家・事業者への税制優遇と、それが難しい大家・事業者に対する財政措置も。
 (4)国民健康保険や国民年金、労働保険料などを免除。
 (5)水道、光熱費、携帯を含む通信費の料金は免除し、事業者には国が財政支援を行う。

 障害者関連施策の提言には、障害・高齢・児童の福祉施設などへの消毒用アルコールやマスク、使い捨て手袋などの優先的支給のほか、介助者・障害者へのPCR検査の優先など、木村英子・舩後靖彦の両参院議員が3月25日に政府の新型コロナウイルス感染症対策本部に提出した要望書の内容の一部が含まれる。

 提言書は「内閣総理大臣 安倍晋三」宛てに書かれた。当初、安倍首相か菅義偉官房長官への申し入れを考えたが、たらい回しにされた。舩後事務所によれば、午後1時、首相官邸を訪ね両者への面会を求めるが、いずれも断られた。次に新型コロナウイルス対策特別措置法を担当する西村康稔経済再生担当相を訪ねるが、断られ、内閣府へ移動。新型コロナウイルス感染症対策推進室の審議官に手渡した。

 木村・舩後の両氏が3月25日に提出した要望書も、提出に苦労した。新型コロナウイルス対策政府・与野党連絡協議会宛てに書いたが、れいわには協議会参加の呼び掛けがなかった。野党筆頭の立憲から「自民党から断られた」と説明された。木村氏が安住淳国対委員長への面会を求めたが、拒否され、木村事務所にきた政府の感染症対策本部の担当者に渡した。木村氏のホームページによれば、自民党の森山裕国対委員長を直接訪ねると、「自民党が拒否する立場にない」と回答され、うそと判明している。

 有効な対策を打ち出す党は、提言書を手渡すのも容易ではない。

コロナ対策推進室の担当者に提言書を手渡す山本代表(2020.4.6、れいわ新選組提供)

れいわ新選組のコロナ対策緊急提言(公式HPより)

<プロフィール>
高橋 清隆(たかはし・きよたか)  

 1964年新潟県生まれ。金沢大学大学院経済学研究科修士課程修了。『週刊金曜日』『ZAITEN』『月刊THEMIS(テーミス)』などに記事を掲載。著書に『偽装報道を見抜け!』(ナビ出版)、『亀井静香が吠える』(K&Kプレス)、『亀井静香—最後の戦いだ。』(同)、『新聞に載らなかったトンデモ投稿』(パブラボ)、『山本太郎がほえる〜野良犬の闘いが始まった』(Amazonオンデマンド)。ブログ『高橋清隆の文書館』

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