8月22日の昼に、博多―広島間をのぞみで往復したが、驚いたことに、行きの新幹線ではあまりにも乗客が少なく、自由席3号車の乗客は10名足らずだった。車両内を歩いて見て回った範囲では、指定席6号車でも乗客は7名程度で、乗客が10名超える車両はなかったと記憶している。
広島駅で新幹線を降りてタクシーに乗車すると、運転手さんは開口一番に「新幹線利用客が激減しているため、私たちの稼ぎは壊滅的です」と嘆いた。
帰りの新幹線でも乗客数は相変わらず少なく、指定席でも4名しか乗車していない車両もあった。「この乗客数では、経営が安定しているJR西日本といえども、大規模な業績悪化であろう」と同情した。
小倉からは、気休め程度に乗客が少し増えたが、今の状況が続くことは、乗客にも鉄道会社にも迷惑な話である。いつになったら新幹線に乗客が戻ってくるかということは、誰にもわからない。
JR西日本、JR九州の2021年3月期第1四半期の決算(20年4月~6月)を以下に示す。両社ともに予断を許さない状況のため、21年3月期決算予想を発表できない状況だ。
JR西日本
売 上 :1,633億7,700万円(前年同期比-55%)
営業損益: 942億2,200万円赤字
経常利益: 997億6,100万円赤字
JR九州
売 上 :618億4,800万円(前年同期比-38.4%)
営業損益:157億 300万円赤字
経常利益:152億3,400万円赤字
(注)JR九州の売上の落ち込みがJR西日本と比較して少ない理由は、鉄道事業が売上に占める割合が低いからである。
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