自民党・二階俊博幹事長への単独インタビュー(3)
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9月30日、二階幹事長は自民党総本部の幹事長執務室で中国経済新聞のインタビューを受けてくれた。その内容を紹介する
(聞き手:(株)アジア通信社代表取締役社長・徐静波氏)。
徐 二階先生と習主席との友誼は、両国の関係改善、相互信頼増進のために非常に重要な役割をはたしました。
二階 我々は古い友人であると主席は言いました。私はできるだけ早い内に中国を一度訪問すべきだと思っています。
徐 二階先生は平和主義者です。未来に向かって日中の間でどんな分野で協力を強化すべきとお考えですか。
二階 もっとも重要なことは、青少年の交流を強化すべきだと思います。これら青少年は健やかに成長し大人になり、将来は国家のリーダーとなる話であり、彼らは友好な両国関係をしっかりと掌握し、両国関係の発展を推進していくでしょう。
次に両国の医療健康の協力を強化することであり、これは大変重要です。私は医者の息子でしたから、小さい時には大きくなったら医者にならないか、と周りの人から常々言われました。医者は死から人を救い怪我を治癒する、このことは十分重要なことではあるが、現在は政治家になることも同じように重要であると思います。日本には非常に優れた医療技術と資源があり、両国がこの分野での協力を強化すれば、両国の人民の健康を助け、健康産業の発展にも役立ちます。
徐 二階先生は日本の執政党の指導者です。日本の未来はどのようであるべきとお考えですか。
二階 まず、日本は他国に迷惑をかける国家になっては絶対いけません。日本は世界の一員として、自分の力量を展開すべきです。この目標は、我々は現在すでに到達しているため、今後はこの方面に向かって努力をして行くべきです。簡単にいうと、日本は各国と友好的に対処し、共同発展すべきです。
取材を終えてから、自民党幹事長代理の林幹雄先生が二階幹事長について、以下の逸話を筆者に語ってくれた。
二階氏は自己紹介の下手な人だ。自民党の幹事長は、職位としては一企業の社長に相当し、党総裁は会長である。従って、自民党の管理運営には幹事長がその責任と権力をもち、首相が政府を管理し、幹事長が党の「政党の一体化」体制を管理するという体制がつくられている。
田中角栄元首相は二階氏の政治師匠であり、何度も自民党の幹事長を務め、自民党内で幹事長の在任期間の最長記録を達成した(1,497日)。しかし、現在では二階氏が田中氏の記録を追い越し、この空前の記録をいまなお継続中であり、日本政治史上の大奇跡をつくり出しつつある。
二階氏自身はそれを得意とする気持ちもなく、二階氏の幹事長就任期間は3回の衆議院、参議院選挙を経て、二階氏の指導する自民党が3回の大勝利を勝ち得た。この功績の最大の意義は、自民党内の空前の団結を維持したばかりでなく、日本政治の長期安定も維持したことだ。
二階氏は党の管理がうまいばかりでなく、「二階外交」の展開もうまい。「二階外交」の根本は人間関係と信頼関係の構築である。たとえば、二階氏と習主席の関係は、2015年3月、ボアオ・アジア・フォーラムで最初の面談を行い、同年5月、3,000名の日本人を連れて北京訪問し、人民大会堂で習主席と会談。二階氏は17年には再び北京に出かけ「一帯一路」国際フォーラムへ出席し、会議前後5回の習主席との会談をしたが、これは日本の政界で稀にみる政治家であるということだ。こうした人間関係と信頼関係の構築を行い、日中両国改善、トップの相互訪問回復のために、非常な重要な貢献をしてきた。
二階氏はかつて林先生に「習主席は強力な指導者で、非常に厳めしく見えるが、会談後はいつも十分に親切で友好的であり、柔らかい手を持つ信頼のできる人である」と習主席の印象を語ってくれた。林先生は「そのため、二階幹事長は中国との関係や問題の処理に関して、相当な主導権を持っている」という。
(つづく)
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