【国際経済最前線(2)】香港に4,000~5,000人の中国政府の金融査察官
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一時、フィリピンやカンボジアには、オンラインカジノで稼いだ中国人(主に福建省出身者)の金がそれぞれ15兆円、12兆円ほど滞留しているとささやかれていた。
現在、資金を貯めこんだ中国人たちは、中国政府に摘発されないように資金の迂回に必死で奔走している。一方、中国政府は「近々、アメリカが資産封鎖を発動する。中国人の海外資産がすべて押収されることになれば致命的な打撃を受ける」と焦燥しているという。
そこで中国政府はこの危機を打開するため、海外で中国人が不正に貯えた資金を強権的に中国本土へ還流させることに躍起になっており、これを受けて、中国政府からマークされた中国人は香港経由の資金移動を非常に警戒しているようだ。
というのも、当地には4,000~5,000人にも上る金融査察隊が中国政府から派遣されているためだ。香港は今や中国の直轄地となった。外国の銀行に対して査察を行うことに何の配慮もいらないわけである。
(つづく)
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