クラフトビール醸造所も備えた、団地再生のコミュニティ拠点「ひのさと48」がオープン
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福岡県宗像市の西部に位置する九州最大級の「日の里団地」の一角で5月4日、地域の生活利便施設「ひのさと48」がグランドオープンした。
「ひのさと48」は、今年開発から50周年の節目を迎え、建物の老朽化や空き地の増加が目立っていた日の里団地を再生させる目的でスタートした、官民一体のプロジェクト「さとづくり48」の一環で、日の里団地内にある5階建ての団地棟「旧48号棟」の建物躯体をそのまま生かすかたちで、改修を施した施設。昨年11月のプレオープンを経て、今回のグランドオープンを迎えた。
団地再生プロジェクト「さとづくり48」は、日の里5-3番にあった10棟の団地棟およびその周りの1万8,280.79m2のエリアで進められており、48号棟以外の9棟はすでに解体され、今後は64区画(165~220m2)に分けて戸建住宅を新築していく計画となっている。プロジェクトを進めるのは、住友林業(株)を代表企業とし、セキスイハイム九州(株)、ミサワホーム九州(株)、大和ハウス工業(株)、パナソニックホームズ(株)、積水ハウス(株)、トヨタホーム九州(株)、東宝ホーム(株)、西部ガス(株)、東邦レオ(株)の計10社で構成される「福岡県宗像市日の里団地共同企業体」(以下、日の里JV)で、昨年3月に宗像市とUR都市機構および(一財)住宅生産振興財団が、日の里JVとの間で「日の里地区まちづくりに関する連携協定」を締結していた。
今回オープンした「ひのさと48」の101号室には、日本初となる団地の1室で醸造したクラフトビールを楽しめる「ひのさとブリュワリー」が入る。ほかにも、102号室には最新の木材加工機「ShopBot(ショップボット)」を備えたDIY工房の「じゃじゃうま工房」、103号室には地産地消のコミュニティカフェ「みどりto ゆかり日の里」、104号室にはみんなのセカンドキッチン「箱とKITCHEN」などが入居。さらには105号室・106号室・206号室の3室を使って(社福)巖松福祉会が運営する「ひかり幼育園 ひのさと分園」が入るほか、201号室・202号室には(社福)さつき会の運営する発達支援事業所「げんきっこくらぶ るーつ」が入り、子どもたちの生きる力を育む学びの場としての役割も担う。なお、棟内にはまだ空き室もあり、さらなる魅力を付加していくための拡張性も備えている。
今後、周辺では団地再生プロジェクトの進行とともに、新たな戸建開発などが進んでいくことになるが、「ひのさと48」はこれまで重ねてきた歴史を次世代につないでいく役割も担いながら、エリアに新たな価値を付加し、エリア内外の交流を促す拠点として、存在感を発揮していくだろう。
【坂田 憲治】
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