ド派手なセレブ生活は続くのか(2)~ストーンマーケット
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天然石アクセサリー販売で急成長を遂げた(株)ストーンマーケット(本社:福岡市中央区、中村泰二郎社長)。いろいろな商業施設で店舗を目にした人も多いだろう。中村社長のド派手なセレブ生活も有名だが、徐々に業績に陰りが見え始めている。話題には事欠かない同社の現状を検証してみよう。
<多角経営か、ただの道楽か>
天然アクセサリー事業で急成長を遂げた同社だが、現在の事業内容は多岐に渡っている。飲食事業では大名の無国籍カジュアルダイニング「mu-tata(ムータタ)」、赤坂のレストラン・バー「GOLD(ゴールド)」、中洲のバー「W the Bar(ダブリュ・ザ・バー)」、福間の「ステラ・ビーチ・カフェ」、最近では中洲に本格和食の「美食・和ダイニング きらら庭」をオープンしている。なかでも豪華な内装の「GOLD」は、中村社長が主催するさまざまなイベントやパーティー会場として有名で、セレブパーティー会場のイメージが強い。またイタリアの高品質スパークリングワイン「フランチャコルタ」を、オリジナルブランド「Brillante(ブリランテ)」として販売する酒類事業。社会貢献事業として、アクセサリーの販売によって得た収益で途上国の教育を受けられない子供たちを支援する「HAPPY POWER STONE」プロジェクト、福間海岸沿いのリゾート施設「Stone Wake Resort」を基点にウェイクボードの普及を図るマリン事業なども手掛けている。
現在、国内ではストーンマーケットを軸に同社の仕入れ部門である㈲ナカムラインターナショナル、広告関係を取り扱う㈱ストーンマーケットエージェンシー、海外では香港、マカオ、米国、韓国に現地法人を構えておりストーンマーケットグループを形成している。
1994年の創業、98年の法人設立から急成長を遂げた同社は、創業10年目となる2004年には連結売上高が40億円を超え、アクセサリー業界でトップクラスの地位に就いた。その後も店舗の拡大とともに業績を伸ばした同社は、新進気鋭の若手経営者が率いる企業として注目を集めるようになっていく。社長も自ら積極的にメディアに登場し、知名度を高めた。同社ホームページによれば2012年度のグループ連結売上高は130億円となっている。順風満帆、高収益の本業での成功から多角経営に発展したかに見える同社だが、その内実はちょっと違うようだ。飲食事業はほぼ赤字の状況と聞かれており、売上的に見ても全体のうち数%を占めるに過ぎない。その他の事業も同社の業績に寄与するほど育ったわけでもない。それでも本業で利益が潤沢に出ている間は大した問題にはならないが、本業の業績が悪化してくると話が変わってくる。最近になり同社の業績には暗雲が漂い始めており、本業以外の事業は「多角経営ではなく社長の道楽」と揶揄され始めている。
(つづく)
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