2024年12月04日( 水 )

ド派手なセレブ生活は続くのか(3)~ストーンマーケット

記事を保存する

保存した記事はマイページからいつでも閲覧いただけます。

印刷
お問い合わせ

 天然石アクセサリー販売で急成長を遂げた(株)ストーンマーケット(本社:福岡市中央区、中村泰二郎社長)。いろいろな商業施設で店舗を目にした人も多いだろう。中村社長のド派手なセレブ生活も有名だが、徐々に業績に陰りが見え始めている。話題には事欠かない同社の現状を検証してみよう。

<2期連続での減収減益>
 ミドルクラスの天然石アクセサリーという時流に乗ったビジネスモデルに加え、中村社長のセレブ生活を積極的にメディア露出するという話題性で知名度を上げてきた同社だが、実際の業績推移はどうなっているのだろうか。
 ホームページには2012年度のグループ連結売上高が130億円と記載されている。これは海外の現地法人まで含んだ数値だと推察されるが、その内訳はよく分からない。ただ海外の現地法人も、日本のストーンマーケットを取引先としたビジネススキームだと考えられるので、ストーンマーケットの業績推移=グループの業績推移と考えて良いだろう。よって、ここではグループ中核のストーンマーケットと、次いで売上規模が大きい(有)ナカムラインターナショナルの業績を見ていくことにする。ナカムラインターナショナルはストーンマーケットの仕入れ部門的な存在だ。

 ストーンマーケット単独の売上高のピークは2012年3月期の約80億円である。営業利益は6億円を突破したことが何度かあり、11年3月期でも6億3,000万円余りを計上している。営業利益が6億円を超える年は、最終利益も3億円を超える水準だ。同社のビジネスの特徴は、この収益率の高さにあるのだが、この収益性にやや陰りが見え始めている。
 売上高が13年、14年と連続して減少し、14年3月期の売上高は約73億円。利益も売上減少に比例して落ち込む形となっている。とくに14年3月期の営業利益は7,464万円となっており、売上高営業利益率は1%台と低水準だ。14年の業績を売上水準が近い11年と比べてみると、その落ち込みようがよくわかる。11年では74億円台の売上高に対して営業利益は6億円を超えており、売上高営業利益率は8.5%を超えている。無論、年によって利益率にばらつきがあるが、営業利益が1億円を割り込んだのは、ここ10年間で初めてだ。

 店舗数は15年2月現在で139店舗。13年9月には150店舗を達成し、12月には元NBA(米プロバスケットボール協会)のスター選手であるデニス・ロッドマンをアメリカから招き、華々しく記者会見とパーティーを開催した。その後、不採算店舗の整理を行ったことになる。

(つづく)
【特別取材班】

 
(2)
(4)

関連キーワード

関連記事